2024.02.14

「何卒(なにとぞ)」ってどういう意味?ビジネスでよく使う「何卒」の意味や使い方・言い換え表現を例文付きで解説!

「何卒(なにとぞ)」ってどういう意味?ビジネスでよく使う「何卒」の意味や使い方・言い換え表現を例文付きで解説!

「何卒」はビジネスシーンでよく用いられる言葉です。「何卒よろしくお願いいたします」のように、相手に対して丁寧に依頼の気持ちを伝える際に、手紙やメール、口頭で使われます。
社会人になると頻繁に出てくるこの単語、実際どういう意味なのか、どんな場面で使われる言葉なのかご存じでしょうか?

この記事では、「何卒」の意味や使い方、言い換え表現を紹介します。

「何卒」の意味・読み方

「何卒」は「なにとぞ」と読みます。「何卒よろしくお願いします」「何卒ご了承ください」などの表現でよく目にする「何卒」ですが、以下のような意味があります。

  • 相手に強く理解を求め、願う気持ちを表す
  • なんとかして、どうか

「何卒」は主に依頼やお願いをしつつ、相手に対する敬意や配慮を示す際に用います。相手に依頼をする際に、「絶対」「どうにか必ず」など強い言葉になるのを避け、柔らかい表現で伝える際に使われる言葉です。
それぞれの文字は以下のように分解できます。

  品詞の種類 品詞の役割
なに 代名詞 名詞の代わりになる品詞
格助詞 名詞と他の語との意味関係を示す
係助詞 語の下につき強調、疑問などを示す

「何卒」の使い方・例文

「何卒」、特に「何卒よろしくお願いいたします」「何卒よろしくお願い申し上げます」は、ビジネスメールや書面、会話などで広く用いられます。具体的にどんなシチュエーションで使われるのか確認していきましょう。

依頼時や理解を求めるとき

「何卒」は、依頼をする際や理解を求める際に用いられます。例えば、取引先に送付した書類の確認をお願いするときなどにこの表現を用いることで、相手に対する強いお願いや重要な要件を強調することができます。

▼例文

  • 〇〇様のご都合のよろしい日時をご教示いただけますでしょうか。
    お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 休日は大変混み合いお待たせする場合もございます。
    何卒ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

メール・挨拶の締め

メールやビジネス文書の締めくくりに「何卒」を使うことも多くあります。文章全体の丁寧さが増し、相手に対する敬意を伝えることができます。

▼例文

  • 今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 引き続き、何卒よろしくお願いいたします。

感謝を伝えるとき

今まで受けてきた協力や支援に対する感謝を示す際にも、「何卒」を用いることで深い感謝の意を表現できます。また、引き続きの協力や支援などをお願いする際にも、「何卒よろしくお願いいたします」が使えます。

▼例文

  • 先日は○○を頂戴しまして誠にありがとうございました。
    今後とも、何卒よろしくお願いいたします。
  • これまでのご支援に深く感謝申し上げます。
    今後とも、何卒よろしくお願いいたします。

「何卒」を使用する際のポイント

「何卒」は相手に対する敬意と丁寧さを示すのに便利な言葉です。しかし、この表現を使う際にはいくつかのポイントを押さえておくことが大切です。ここでは、「何卒」を使用するためのポイントを紹介します。

依頼の理由・内容はしっかり添える

依頼のために「何卒」を使う際は、依頼の理由や内容を明確に伝えることが重要です。なぜその件を強調して依頼するのか説明することで、相手は依頼内容に対する背景を理解することができます。
例えば、以下の例文のように「自分は何をしたのか(どこまでしたのか)」「相手に何をしてほしいのか」を添えるようにしましょう。

▼例文

  • ◯月分の請求書ですが、本日◯時時点で請求書の到着が確認ができておりません。
    請求書の到着が◯月◯日を過ぎるとお支払いが遅れてしまうため、ご多忙中恐れ入りますが、ご確認いただきたくよろしくお願い申し上げます。
  • 施設改装のため、当店の営業時間を当面の間10:00~17:00に変更させていただきます。
    何卒ご了承くださいませ。

多用・重複に気を付ける

「何卒」を使用する際には、同じ文書内での多用や重複に注意しましょう。

「何卒」はメールや書類の文中・文末で使えますが、繰り返し使うと必要以上にお願いや強調をしているように受け取られる可能性があります。本来強調したい部分がぼやけるうえ、堅苦しい印象の文章になってしまいます。そのため「何卒」は、適切な場所でのみ使用することが大切です。

また、文末で「何卒よろしくお願いいたします」が重複してしまうこともありますよね。その場合は、「ご不明点などございましたらご連絡ください」など、別の文章に言い換えると自然な印象になります。

▼例文(NG例)

  • 修正した資料については、添付ファイル(.pdf形式)にて再度お送りします。ご確認の程、何卒よろしくお願いいたします。
    この度は、多大なご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんでした。
    何卒お許しくださいますよう、何卒よろしくお願いいたします。

「何卒」と「よろしくお願いします」の組み合わせは×

「何卒」はやや形式ばったフォーマルな言葉です。丁寧にお願いする気持ちを強調する際に使われます。
そのため、「何卒」につくのは「よろしくお願いします」ではなく、「よろしくお願いいたします」や「よろしくお願い申し上げます」などのほうが適切です。

カジュアルに伝えたい場合は「どうぞよろしくお願いします」などを使うといいでしょう。

「何卒よろしくお願いいたします」と言われた際の返答は?

「何卒~」と言われた場合、多くは依頼やお願いをされている状態です。そのため了承する場合は「かしこまりました」「承知いたしました」などの返答がいいでしょう。

また、上記に加えて「期限はいつまででしょうか」などと踏み込んだ質問をすると、自分の依頼に対してしっかり対応してくれる、という印象を与えることもできます。

また、メールの挨拶の締めなどで言われた場合は、基本的には返信不要です。

「何卒」の言い換え表現は?

「何卒」に似た言葉・表現と、意味や例文を確認していきましょう。

ぜひ(是非)

「ぜひ(是非)」も、「何卒」と同様に心を込めて強く願うことを意味します。「是非ともよろしくお願いいたします」というように、自分の要望や依頼を強く伝える、口頭でも文書でも使える表現です。

頭に「ぜひ」をつけて、「ぜひやらせてください」「ぜひ会いたい」などと言うことで、意欲を伝えて強調することができます。

  • 今後のプロジェクト進行において、ぜひとも皆様の協力をよろしくお願いします。
  • アンケート調査に参加していただけるよう、ぜひご協力をよろしくお願いします。

どうぞ

「どうぞ」とは、丁寧に願い、すすめる気持を表す言葉です。「何卒」と同様、「どうぞよろしくお願いします」などの使われ方をします。

「何卒」は依頼のニュアンスが強いですが、「どうぞ」は人に対して丁寧に何かを進めたりする際に使われることも多くあります。

  • どうぞお召し上がりください。
  • どうぞお許しください。

まとめ

「何卒」は、人に対してお願いする気持ちを強調して伝える際に使われる言葉です。主にビジネスシーンで使われる、丁寧で形式ばった表現になります。

「何卒」を使用する際は、お願いする内容や理由をしっかり補足し、重複や多用に気を付けて使うようにしましょう。
「何卒」はメールや手紙、口頭でも使える便利な言葉。どんな場面で使われる言葉かを知って、状況に応じて使いこなすことが大切です。

5つのSTEPでキミのバイト応募をサポート!バイトGET完全マニュアル

特徴・勤務地から仕事を検索

検索

人気の検索

人気の検索

検索

カテゴリ一覧