2024.03.12

「忌憚のない意見」の意味は?ビジネスで活かせる正しい使い方・言い換え表現を例文付きで解説!

「忌憚のない意見」の意味は?ビジネスで活かせる正しい使い方・言い換え表現を例文付きで解説!

ビジネスシーンなどで、時々「忌憚のない意見」という言葉を耳にすることはありませんか?会議などで「忌憚のない意見をお聞かせください」と言われてもどのように対応したらいいのか、そもそもこの言葉の意味を知らないと困ってしまいます。

この記事では、「忌憚のない意見」とはどのような意味なのか、使い方や使う際の注意点、ビジネスシーンでも使える言い換え表現を、例文付きで解説します。

「忌憚のない意見」の意味・読み方は?

「忌憚」とは「きたん」と読み、「遠慮すること、きらいいやがること」という意味の言葉です。「忌憚のない」「忌憚なく」のように、多くの場合は否定の言葉とあわせて使われます。

つまり「忌憚のない意見」とは、「遠慮のない意見」という意味です。「忌憚のない意見をお聞かせください」と言われた場合は、「遠慮せずに率直な意見を言ってほしい」というニュアンスになります。

ビジネスシーンでは、会議やアンケート、提案に対する意見やフィードバックなどの際に使われることがあります。

「忌憚のない意見」の使い方・注意点は?

遠慮をせず率直な意見を述べることを意味する「忌憚のない意見」の、使い方や使う際の注意点を解説します。

人からの意見が欲しいとき

意見を求める際、「忌憚のない意見をお願いします」と伝えることで、相手に対して正直で包み隠さない評価やフィードバックを求めていることを示します。

これは、意思決定の過程でさまざまな視点を得たいときや、自己成長のための意見が欲しいときに有効です。相手に安心感を与えたうえで正直な意見を引き出すためには、受け取る側の姿勢も重要です。厳しい意見も入れる姿勢を示し、伝えるようにしましょう。

人に意見を伝えるとき

自分が何か意見を言う場合も、「忌憚のない意見」を使いことがあります。
正直な意見を伝える際は、相手を尊重し配慮を忘れず、建設的なフィードバックを心掛けることが大切です。

内容や言葉選びによっては、たとえ意見が正しくても相手を傷つけてしまったり不快な思いをさせてしまったりすることもあるでしょう。「恐れ入りますが、忌憚なく意見をお伝えいたします。」「大変恐縮ですが」などワンクッション置きつつ、伝えたい内容を慎重に選び上手に意見を伝えられるようにしましょう。

目上の人への使用は避ける

「忌憚のない意見」を目上の人に対して使用する際には特に注意が必要です。

「忌憚のない意見」は敬語表現ではないため、目上の人に使うことは失礼にあたります。また、「忌憚のない意見」という表現は、一般的に目上の人が、通常では率直な意見を述べにくい目下の人から率直な意見を引き出すために使用されることが多い言葉です。そのため、もともと遠慮なく意見を言える目上の人に対して言うのは不自然になってしまいます。

もしも目上の人に意見を求める場合は、「ご意見いただきたく存じます」「率直なご意見をうかがえますか」など、別の表現を使えるようにしておくと安心です。

「忌憚のない意見」を求められたときは?

「忌憚のない意見」を求められたとき、「本当に率直に伝えてもいいのか」「どのように伝えればいいのか」と悩むこともあるかも思います。もしも「忌憚のない意見」を求められた場合は、以下のポイントを大切にしましょう。

  • ☆相手の意見を否定しすぎない
  • ☆クッション言葉を活用する

「忌憚のない意見」といっても、相手に対する配慮は必須です。歯に衣着せずに発言したり、否定的な意見ばかり伝えたりすると、不快な気持ちにさせてしまい円滑なコミュニケーションが取れなくなってしまうかもしれません。

「大変恐縮ではございますが」「僭越かと存じますが」「個人的な意見ではございますが」など、表現をやわらげる言葉を置くようにするのもポイントの1つです。また、否定的な意見だけでなく、良いと思った点も一緒に伝えることが、相手へのフィードバックや配慮につながります。

「忌憚のない意見」を使った例文

「忌憚のない意見」を使った例文を紹介します。

▼例文

  • こちらの開発中の商品について、皆さまの忌憚のないご意見をお聞かせください。
  • 気になることがありましたら、忌憚なくお申し付けください。
  • この会議が、忌憚のない意見交換の場となりましたら幸いです。
  • 忌憚なく意見をお伝えいただけると幸いに存じます。
  • 大変恐縮ですが、忌憚のない意見を申し上げますと、○○だと思います。
  • 恐れ入りますが、忌憚なく意見をお伝えいたします。
  • 忌憚ないご意見を賜りたく。

「忌憚のない意見」の言い換え表現

「忌憚のない意見」の言い換え表現にはどのようなものがあるか、確認していきましょう。

気兼ねなく

「気兼ねなく」は、「気を遣うことなく。遠慮することなく、気軽に」という意味の言葉です。相手に対して「気を遣わないでくださいね」という意思を伝える丁寧な表現になります。

  • 不明点などございましたら、お気兼ねなくご連絡ください。
  • 気兼ねなく意見をお聞かせいただきたく存じます。

遠慮なく

「遠慮なく」とは、遠慮したり控えたりしないように、思う存分に行うように、と促す意味合いの言葉です。ビジネス・プライベート、書き言葉・話し言葉問わず、幅広く使うことができます。

  • 要望や改善点などがあれば、遠慮なくおっしゃってください。
  • 気になる部分がございましたら、遠慮なくお伝えください。

率直

「率直」とは、自分の気持などを飾ったり隠したりすることなく、ありのままであること、という意味です。「忌憚のない意見」同様、相手から正直な気持ちや意見を聞きたい際に用いられます。やわらかい表現のため、ビジネス・プライベートどちらでも使うことができます。

  • 率直なご意見をお聞かせください。
  • あなたの思っていることを率直に述べてください。

ざっくばらん

「ざっくばらん」とは、「遠慮がなく率直なさま、もったいぶったところがなく素直なさま」という意味です。基本的には、ポジティブな意味あいで「遠慮がない」というニュアンスで使われます。「忌憚のない意見」などと比べると、ややカジュアルな表現です。

  • この場では、ざっくばらんな意見交換をしましょう。
  • 感じたことを、ざっくばらんに話してください。

まとめ

ビジネスシーンでもたびたび使われる「忌憚のない意見」という言葉について解説しました。

「忌憚のない意見」とは「遠慮のない正直な意見」を意味し、「忌憚のない意見をお聞かせください」は「遠慮せずに率直な意見を言ってほしい」というニュアンスになります。
そもそも遠慮なく意見が言える目上の人に対して言うのは不自然なため、目上の人に使用するのを避けましょう。

また、「忌憚のない意見」を求められた場合は、誠実な姿勢でもって率直な意見を述べつつ、相手に対する配慮や気遣いを忘れてはいけません。

社会人なら知っておくべき「忌憚のない意見」、しっかりと意味や使い方を覚えて、ビジネスシーンで活用していきましょう。

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