「今しばらくお待ちください」というフレーズは、対面での接客や対応、電話応対、メールの返信など、さまざまなシーンで使用されます。特に、何かを準備中であったり、相手の問い合わせに即座に答えられない場合に適しています。

ただ「待ってください」とお願いするだけでなく、なぜ待ってもらう必要があるのかを簡潔に説明して、相手に理解と納得を求めることが大切です。また、「申し訳ございません」「恐れ入りますが」などお詫びの言葉を添えることで、相手に誠意を伝えることができます。

「今しばらくお待ちください」というフレーズの期間は、場面によって大きく異なります。

対面での使用

対面の場合、通常はそれほど時間がかからず、数秒から数分、数十分の待ち時間を指します。例えば、受付カウンターで書類を準備する際や担当者を呼ぶ際、小売店で商品を後方から取り出す際に使われることがあります。

この場合、「今しばらくお待ちください」は即時・即場の対応が難しいが、すぐに取り組む意向があることを示しています。相手の想定よりも時間がかかりそうな場合は、具体的な時間や「準備が出来次第」など、表現を変えて説明できるといいでしょう。

電話での使用

電話の場合、基本的には数秒から数分ほどの待ち時間を指します。顧客サービスの電話対応で情報を確認する必要がある場合や、他の部署に問い合わせを転送する際に使われます。

ここでは、顧客の要求に対応するために時間が必要であることを伝える必要があります。また、保留などで相手を待たせる場合は、「内容を確認するため、そのまま今しばらくお待ちください」など、できるだけ具体的な言葉を添えると親切です。

メールでの使用

メールで使われる場合、「今しばらくお待ちください」は数日から数週間の期間を指すことが一般的です。詳細な確認事項や問い合わせへの返信、購入した商品の納品と発送、サービスリクエストの処理など、より複雑な対応が必要な場合に使われます。

この場合の「今しばらくお待ちください」は、要求が受理されたが処理には時間がかかることを示しています。他よりも時間を要するため、相手が「きちんと対応されているだろうか？」と不安に感じてしまうこともあるかもしれません。可能なら、「当日中に」「〇日までに」など具体的な時間を伝えるようにしましょう。

▼例文

▼例文

▼例文

「少々」はほんのわずかなことを指します。「少々お待ちください」は「今しばらくお待ちください」よりも短く、数秒間から数分間程度とわずかな待ち時間を表す際に使います。

• すぐに席をご用意いたしますので、少々お待ちください。
• 現在、大変混み合っておりますので、少々お待ちくださいませ。

「もうしばらくお待ちください」は、「少々お待ちください」と同様に相手に少し待ってほしい状況で使われるフレーズです。「少々お待ちください」より、もう少し長く待ってほしい際に使われます。

• もうしばらくお待ちいただけますでしょうか。
• 直前の会議が長引いております。もうしばらくお待ちください。

「しばし」には、「少しの間、しばらく」という意味があります。また、「しばしの分かれ」などのように、継続していた状況や事態を中断し、一時的に他のことをする際にも使われます。

• 資料を準備いたしますので、しばしお待ち下さい。
• 会議室を確保しますので、しばしお待ち下さい。

ビジネスシーンや目上の人にも使える、「今しばらくお待ちください」の言い換え表現を紹介します。

• 今しばらくお待ちくださいますようお願い申し上げます。
• ◯日ほどお時間を頂戴できますと幸いです。
• 確認のためお時間を頂きたく存じます。