2024.02.16

「幸いです」の意味とビジネスでの使い方を解説!目上の人に使える言い換え表現も

「幸いです」の意味とビジネスでの使い方を解説!目上の人に使える言い換え表現も

ビジネスシーンにおいて、相手に何かを依頼するときに「~していたけますと幸いです」という表現を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

今まで何となく聞き流していた人も、「幸いです」の意味をしっかりと理解したうえで正しく使える状態が理想ですよね。

この記事では「幸いです」の意味と、ビジネスシーンでの正しい使い方を例文と一緒にご紹介します。目上の人にも使える言い換えの表現も解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

「幸いです」の読み方と意味

「幸いです」の「幸い」とは「その人にとって望ましく、ありがたいこと」を意味します。「幸い」の読み方は「さいわい」です。

「~していただけると幸いです」という表現はビジネスシーンでもよく登場するフレーズで、「~していただけるとありがたい」という意味で使われます。

「お願いいたします」と直接的に表現するよりも言い方を少し和らげられるため、相手に何かを依頼するときによく使う言葉です。相手にプレッシャーを与えすぎずに、自分の希望や要望を伝えたいときに特に便利ですよ。

「幸いです」の正しい使い方と注意点

「幸いです」はビジネスシーンでも多く用いられる言葉ですが、いくつかの注意点があります。相手に失礼に当たらないように、正しい使い方を覚えておきましょう。

目上の人に使う敬語としては不適切

ビジネスシーンで取引先や上司に対して「幸いです」を使うのは、あまり適切ではありません。

「幸いです」をよりていねいにした「幸いに存じます」であれば、目上の人に対してでも失礼なく使えますよ。

<例文>

  • 「ご多忙のところ恐縮ですが、お早めに書類をご確認いただけますと幸いに存じます。」
  • 「本件に関するご意見をお聞かせいただけますと、大変幸いに存じます。」

例文のように、上司や取引先に対してプレッシャーを与えすぎずに確認を依頼するときに使えるので、ビジネスシーンで活躍するフレーズです。

話し言葉ではなく文章で使うのが一般的

「幸いです」は、主にビジネスメールやビジネスチャット、書類など、書面でのコミュニケーションで使用するのが一般的です。

文章で何かを依頼すると、相手の受け取り方次第では少し硬い印象や依頼に対する強制さを感じてしまうことがあります。「~していただければ幸いです」「~お願いできれば幸いです」と表現することで、その堅苦しさを和らげられます。

また「幸いです」は話し言葉ではあまり使いません。「お願いいたします」と直接的な表現で依頼した方が口頭での会話においては自然でしょう。

緊急度の高い事柄を依頼するときには使わない

急ぎで確認してもらいたいことがある場合や、納期が決まっていることを依頼する場合は「幸いです」はあまり使わない方がよいでしょう。

「幸いです」は「~していただけるとうれしい」とやさしく依頼する表現なので、依頼を受けるかどうかの判断は相手にゆだねられている状態になります。

緊急度の高い事柄を依頼するときは「幸いです」は使わず「していただきたいです」「お願いいたします」などと、依頼の強制度をより高めた表現を使うのが適切ですよ。

依頼を流されてしまう原因を防ぐためにも、状況に合わせて適切な表現を使いましょう。

【ビジネスシーン】「幸いです」を使った例文をご紹介!

ビジネスシーンで役立つ「幸いです」「幸いに存じます」を使った例文を、いくつかのシーン別にご紹介します。

相手に何かを頼むとき

1. ご検討いただき、〇月〇日までにご回答いただけますと幸いです
2. 詳細な資料を送付いただけますと幸いに存じます
3. この案件に関するご意見をいただけますと幸いです
4. プロジェクトの進捗報告を来週までに提出していただけますと幸いに存じます
5. ご都合の良い日時に会議の設定をお願いできますと幸いです

相手の状況を伺いつつも、ていねいに依頼する時に便利な表現です。

相手から頼まれたことを引き受けるとき

1. ご指名いただき、大変光栄です。ぜひこのプロジェクトに参加させていただけますと幸いに存じます
2. お役にご計画中のイベントに関して、私の経験が何かお力になれれば幸いです
3. ご依頼の市場調査報告書の作成に際して、私の専門知識が少しでもお役に立てれば幸いに存じます

このような状況で「幸いです」「幸いに存じます」を文末に付け加えることによって、相手からの提案や依頼を快く受け入れると同時に、自分の積極的な姿勢や協力の意志をていねいに示せます。

理解や協力を求めるとき

1. プロジェクト進行の変更点についてご了承いただけますと幸いです
2. この度は締切の延長をお願いすることとなり大変恐縮ですが、ご理解いただけますと幸いに存じます
3. 新しい方針に基づいた業務の進行に際し、皆様のご協力を賜りますと大変幸いに存じます

ビジネスコミュニケーションにおいて、相手に理解や協力をやさしく求める際に有効です。目上の人には「幸いに存じます」を使い、より相手に対する敬意を示して伝えるようにしましょう。

「幸いです」を言い換えた表現

 

「助かります」

「助かります」は「力を貸してくれてありがたい」「力を貸してほしい」という気持ちを表せる言葉です。「幸いです」と同じく「助かります」も謙譲語ではないので、目上の人に使う言葉としてはあまり適切ではありません。

職場の同僚や部下に使える言葉として覚えておくとよいでしょう。

目上の人に何かを依頼するときは「幸いに存じます」を使うか、「お願いいたします」としっかり依頼の意思が伝わる表現を用いるようにしてくださいね。

<例文>

  • 「職場環境に関するアンケートは、明日までにご回答いただけると助かります。」
  • 「明日のプレゼンテーションに向けて、プロジェクターの設置を手伝っていただけると助かります。」

「幸甚(こうじん)です」

「幸甚です」の「幸甚」とは、思いがけない幸せを意味する「幸」と、非常に・はなはだを意味する「甚」を組み合わせた言葉で「非常にありがたくて幸せに思う」ことを指します。感謝の気持ちをていねいに伝えるときに使います。

また「~していただければ幸甚です」は、「幸いです」よりもていねいな表現で、目上の人に何かを依頼するときにも使えます。「幸甚に存じます」は、さらに相手を敬った言い方です。

少し硬い表現になるため、使う相手を見極めたうえで適切に使用するようにしましょう。

<例文>

  • 「大変お忙しいなか、お時間をいただき幸甚です。」
  • 「お忙しいところ大変恐縮ですが、お早めに資料をご確認いただけますと幸甚に存じます。」

「うれしく存じます」

「うれしく存じます」は、目上の人に対して「うれしい」気持ちを伝えるときに有効な言葉です。相手からの提案、協力、または何らかの好意的な行動を受けたことに対して感じた喜びや感謝の思いを伝えられます。

自分のことに対してうれしいと感じたときにも、他人の喜ばしい話題を聞いてうれしいと感じたときにも使えますよ。

<例文>

  • 「貴社の年次イベントにご招待いただけるとのこと、大変うれしく存じます。」
  • 「ご家族のご健康が回復され、無事に退院されたとのこと、心よりうれしく存じます。」

「お願いいたします」

「お願いいたします」は「幸いです」よりも直接的な表現で相手に何かを依頼するときに使う表現です。

受け流されたくない依頼や、急ぎの依頼のときには「幸いです」とやさしい言い方をするよりも「お願いいたします」としっかり伝えた方が効果的です。

<例文>

  • 「来週の会議のアジェンダをメールにて送付いたしました。内容をご確認のほどよろしくお願いいたします。」
  • 「弊社からの提案書をお送りいたしました。ご検討のほどよろしくお願いいたします。」

【関連】「よろしくお願いいたします」の意味とビジネスシーンでの正しい使い方を解説!

まとめ

「幸いです」の意味と、ビジネスシーンでの正しい使い方をご紹介しました。

目上の人に対しては「幸いに存じます」や「幸甚です」といったよりていねいな表現で、相手を敬った使い方を意識するようにしましょう。


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