ハローワークの紹介状ってなに?紹介状の役割やもらい方とは

ハローワークの紹介状ってなに?紹介状の役割やもらい方とは

「紹介状」は、ハローワークの求人に応募する際に発行される書類のことです。
ハローワーク経由で就職する場合とても重要な書類ですが、転職サイトや求人情報誌などではあまり見かけない存在かもしれません。
ハローワークを利用した就職活動や転職活動では、なぜ紹介状が必要なのでしょうか。
この記事では、紹介状とはどんなものなのか、その役割やもらい方について解説していきます。

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ハローワークの紹介状とは

ハローワークの紹介状とは

 

ハローワークの紹介状とは、ハローワークを介して企業へ応募する際に発行される書類のことです。
ハローワークでは、企業の求人に申し込んだのち、担当者から「紹介状」を受け取って応募先企業の面接に出向きます。
紹介状を企業に提出すると、選考結果がハローワークに通知される仕組みになっています。

紹介状には、下記の内容が記載されており、選考に関する情報が簡潔にまとめられています。

・求職者の氏名や選考方法
・面接予定日
・企業の所在地や担当者名

どの企業に誰を紹介したのかを把握するため、紹介状の原本はハローワークが保管し、求職者にはコピーが渡されます。
これを企業に必要書類と一緒に提出することで、今回の応募がハローワーク経由であることを企業が判断するための書類となっています。

紹介状を提出しないとどうなる?

ハローワークを介して企業へ応募する際は必ず紹介状をもらいます。
紹介状なしで応募できる求人もありますが、ハローワークにある求人のほとんどは紹介状が必要です。
提出しない場合は、「書類に不備がある」「指示通りに行動できない」などと見なされることもあります。

ハローワークでは、求人の詳細はインターネットで閲覧できます。
一部、オンラインでの直接応募を受け付けている求人もありますが、それ以外の求人はそこから企業に直接応募するのはマナー違反です。
申し込みの段階で悪い印象を与えてしまう恐れがあるので、ハローワークの求人には紹介状をもらってから応募しましょう。

ハローワークの紹介状の役割

ここでは、求職者、ハローワーク、企業、それぞれにとって紹介状がどんな役割をはたすのか紹介します。

求職者側にとっての役割

企業に対して「ハローワークを通して応募した人物である」と証明できます。
ただし、紹介状があるからといって選考が有利に進むわけではありません。

紹介状をもらうと求職活動実績になります。
紹介状を出してもらうと、紹介の時点で「公共職業安定所による職業紹介」にあたる求職活動実績なので、失業認定申告書に記入して申告できます。
また、再就職手当の受給に必要になる場合があります。
雇用保険法第33条の給付制限を受けた場合、ハローワークによる紹介が再就職手当を受けられる要件となっています。
このケースに該当する場合は、再就職手当を受けるためにハローワークからの紹介状が必要となります。

ハローワーク側にとっての役割

ハローワークで紹介状の原本を保管することにより、ハローワーク側が、どの求人をどの人に紹介したかという管理することができます。
そして企業から選考結果通知がハローワーク側に送り返されることで、採否がどうなったのかなどの情報を管理しています。
特に最近では、わかものハローワークやマザーズハローワークなどで個別に担当者が付くようになっていますが、担当者が状況を把握するためにも紹介状が利用されています。

企業側にとっての役割

ハローワークから紹介された人を採用し、継続して雇用し続けることによって、企業は助成金を受け取れます。
助成金の申請には、「求職者を採用した」という実績と「ハローワークの紹介状」が必要です。
そのため、紹介状を持参しないと「紹介状を持ってきて」と言われる可能性があります。

紹介状を発行する際ハローワークから連絡が入るため、事前に応募者の情報を把握でき計画的な採用活動をすることが可能になります。

ハローワークの紹介状のもらい方

それでは、ハローワークから紹介状をもらう場合、どのようにしてもらえばいいのでしょうか。
紹介状をもらうまでの流れや、もらう際に必要なものをご説明します。

もらい方の流れ

1.ハローワークに設置されているパソコンで求人を探す
2.希望の求人が見つかったら、求人票を印刷する
3.総合受付に求人票とハローワークカードを提出し、相談員と募集条件を再確認する
4.ハローワークから応募先へ連絡をしてもらい、企業から了承を得る
5.相談員が紹介状を作成する

紹介状の発行には少々時間がかかります。時間に余裕をもって行動するようにしましょう。
また、上記のように紹介状の作成のためには、ハローワークから応募先の企業へ連絡をしてもらう必要があります。そのため、企業と連絡が取りにくいと思われる時間帯は避けた方が無難です。

たとえば、会社の昼休憩の時間帯に紹介状を出してもらおうとしても、連絡がつかない可能性があります。夕方以降も定時を過ぎれば企業の担当者がいない可能性があるので、避けた方が良いでしょう。

もらうために必要な物

・ハローワークカード
・雇用保険受給資格者証(失業保険受給中の人のみ)

紹介状をもらうためにはハローワークカードが必要です。
ハローワークカードとは、求職者の情報が登録されたカードです。
発行は難しいものではなく、初めてハローワークを利用する際に作成してもらえて、ハローワーク利用時には毎回必要となります。

なお、紹介状は申し込みの本人以外は受け取りをすることができません。
電話や郵送での請求は行っておらず、あくまで本人がハローワークに行く必要があります。

そして紹介状がその日に発行されなかった場合は、違う日に再度訪問して入手しなければなりません。
日を改めて来てみたら応募が終了していた、という事態も考えられるので、早めの再訪をおすすめします。

失業保険を受給中の人は、雇用保険受給資格者証を持って行くとスタンプをもらえます。

ハローワークの紹介状を企業へ提出する方法

ハローワークの紹介状を企業へ提出する方法

 

ハローワークから紹介状を発行してもらったら、履歴書や職務経歴書などの必要書類とともに、選考を受ける企業に提出します。
「面接時に直接手渡しをする」「あらかじめ郵送する」など、企業によって提出方法が異なる場合がありますが、いずれの場合でもきちんとした提出方法で提出することが大切です。

クリアファイルなどに他の応募書類と一緒に挟んだうえで、紹介状が折れないサイズの封筒で郵送するのが好ましいとされています。

書類を重ねる順番は?

応募書類が揃ったら、以下の順番に重ねていきます。

1.送付状
2.紹介状
3.履歴書
4.職務経歴書

書類を封筒に入れる際には、重要な書類ほど封筒から出してすぐに読める状態にしておきましょう。
履歴書も職務経歴書も重要な書類なのですが、ハローワークで扱っていた求人に応募している場合は、ハローワークの紹介状のほうがより重要度の高い書類になります。

なお、面接時に直接持参する場合、送付状は必要ありません。

折り方は?

折り方が気になっている方もいるかもしれませんが、ハローワークの紹介状だけでなく、履歴書や職務経歴書などの必要書類は基本的に折らないようにして封筒に入れましょう。
書類を折ってしまうと、企業側が広げた際に読みにくくなってしまいます。

応募書類を入れる封筒の書き方は?

・書類を郵送する場合
書類選考がある場合には応募書類を郵送する必要があります。
封筒の表に応募先企業の郵便番号・住所・会社名・宛名を記入します。裏面には、下部に自分の住所と氏名を書きましょう。

また、封筒の表の左下に、赤文字で「応募書類在中」と明記します。
このように記載することで、内容物がひと目で分かり確認してもらいやすくなります。

・持参する場合
書類選考がなく直接企業に持参する場合には表面の宛先の記入は不要です。ただし、中身が判別できるように「応募書類在中」の赤文字と、裏面に自分の氏名を書くのを忘れないようにしましょう。

封筒のサイズは「角2号(240×332mm)」がベストです。応募書類によく見られるA4サイズがきれいに封入できます。
求職活動で使用する封筒は、白色か薄茶色で無地のものを選びましょう。

ハローワークの紹介状をもらった後、辞退したくなったら?

紹介状をもらってからも辞退は可能です。
就職活動や転職活動をしていると、選考のキャンセル自体はよくあることですので、ハローワークにも企業にも特に問題にされないようです。

辞退をするにはハローワークと応募先企業、両方への連絡が必要です。
辞退をしたい場合はなるべく早く担当者に連絡しましょう。
連絡を怠ると、ハローワークから注意を受けたり、要注意人物とみなされて、就職斡旋に悪影響が出たりする可能性があります。
何よりハローワークにも企業にも失礼にあたるので、必ず連絡するようにしましょう。

応募辞退の流れ
1.ハローワークへ応募辞退の連絡
この時、紹介してもらった会社にも直接辞退の連絡をするべきか、ハローワークの担当者に確認するようにしてください。
ハローワークの方から連絡してもらえるケースもあります。

2.必要に応じて応募先の会社へ辞退の連絡

ハローワークの紹介状に関してよくある質問

ハローワークの紹介状に関してよくある質問

 

ハローワークの紹介状に関して、実際にハローワークに行く前にもっとよく知りたいと思う人も多いでしょう。ここでは多くの方が疑問に思うポイントについて紹介します。

1.紹介状はどれくらいの時間で発行できる?

基本的には職業相談をした当日に発行してもらえます。
混雑していると1時間以上かかることもあるので、時間に余裕を持って行くようにしましょう。

地域によっては「クイック紹介」や「スピード紹介」という名称で、短時間で発行してくれるところもあります。
時間にゆとりのない方は、地域のハローワークの混雑具合や、クイック紹介やスピード紹介が行なわれているかどうかを事前に確認しておくと良いでしょう。

2.紹介状の期限は?何日以内?

ハローワークの紹介状にはとくに期限はありません。郵送期限もありません。
ただし、紹介状には「紹介日」が記載されているため、紹介からどれだけ期間が空いたかは分かってしまいます。

入社意欲の高さを伝えるためにも、郵送なら受け取った当日、もしくは翌日には投函するのが理想です。
書類の提出が遅いと他の応募者に先を越される可能性があるので、できれば3日以内、遅くても1週間以内には応募書類を郵送しましょう。

3.紹介状を同時に複数もらうことは可能?

紹介状には1日あたりの発行枚数の制限はありませんし、複数の企業の紹介状をもらうことも可能です。

ただし、前述のように紹介状をもらってからなるべく期間を空けずに応募することが理想です。一度に複数の選考を進めることは、応募書類の準備や面接の日程調整なども重なることになるので、同時応募は多くても3~4社程が無難でしょう。

4.紹介状をもらった後、辞退する時に理由を聞かれたら?

深い理由までは用意しなくても大丈夫です。
辞退の理由の参考例をいくつかご紹介します。

ハローワーク側への辞退の理由
・他に気になる求人を見つけたので、もう一度考え直したい
・紹介状を発行してもらった後、考え方が変わった

企業側への辞退の理由
・他社に内定が決まって、そちらに入社を決めた
・家庭の事情で勤務することが難しくなってしまった

このように正直に伝えてかまいませんが、全く理由なしで連絡するのは避けたほうが良いでしょう。

5.ハローワークを経由していないのに「紹介状を持ってきて」と言われたら?

ハローワークからの紹介より先に、すでに応募している場合、さらに面接などという場合、紹介状はもらえません。
名前の通り「紹介」するために発行するものなので、企業に言われたからといってハローワークに後から紹介状をもらいに行っても発行されません。

なぜハローワークからの紹介ではないのにこのように言われることがあるのでしょうか?
それは企業側が助成金が欲しいからです。
しかし実際にはハローワークからの紹介ではない場合、不正受給になってしまいます。
そのため、ハローワーク経由ではない求人情報に「ハローワークの紹介状が必要」と書いてあったら、注意すべき企業の可能性があります。

6.紹介状はオンラインで発行可能?郵送してもらえる?

ハローワークは求人の詳細を自宅のインターネットから閲覧可能ですが、紹介状はインターネット経由で発行してもらうことはできません。
発行してもらうには、必ずハローワークの窓口に行かなければなりません。
紹介状は重要な個人情報が記載されている書類になるので、家族等の血縁関係者でも代理人として受け取ることはできません。
そのため、郵送での受け取りもできないことになっています。

まとめ:ハローワークの紹介状を活用し、より良い転職活動を!

ハローワークの紹介状とはどのようなものなのか、そのもらい方や提出するポイントなどについてご紹介してきました。
ハローワークは全国各地の544所に設置されており、自宅の近くにあることから気軽に行きやすい施設です。
紹介状は、ハローワークで扱っている求人の応募の際に必要なだけではなく、活用することで求職活動実績や再就職手当をもらうことができるので、自分の希望に合う仕事をゆっくりと探す時間がつくれます。
バイトルNEXTには様々な企業の募集情報があるので、皆さんの将来に繋がる求人もきっと見つかります。まずはどんな求人があるのかチェックしてみてください!

 

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