一般常識問題は就職試験でなぜ必要?SPIとの違いは何?対策方法・例題を解説!

一般常識問題は就職試験でなぜ必要?SPIとの違いは何?対策方法・例題を解説!

「一般常識問題」は、社会人として必要な教養や知識を測るために実施されるテストです。
就職試験では「SPI」と呼ばれる試験を行う企業もありますが、一般常識問題とSPIは出題内容が異なります。そのため、応募先の企業がどちらの試験を実施するのか事前に確認しましょう。
今回の記事では、「一般常識問題とSPIの違いを知りたい」「一般常識問題には、どんな対策方法があるのか知りたい」人にむけて、一般常識問題の例題やおすすめの対策方法などをご紹介します。

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就職試験における一般常識問題とは

就職試験における一般常識問題とは

 

一般常識問題は基礎学力を確認するために行われる筆記テストです。
企業がオリジナルで作成しており、中学生や高校生レベルの問題が中心に出題されます。
どのような内容が出題されるのか、概要について解説します。

一般常識問題の目的

就職試験で一般常識問題を行う目的は、基本的な学力、社会人として必要な教養や知識が備わっているか確認するためです。

一般常識が不足している場合、コミュニケーションがうまく取れなかったり、新しい仕事を覚えられなかったりと業務に支障をきたしてしまいます。
そのため、スムーズな業務遂行のために、就職試験で一般常識が備わっているか確認を行っています。

出題範囲

出題範囲は中学校・高校の学習範囲の国語・数学・理科・社会・英語の主要5科目にくわえて、文化・時事問題、ビジネスマナーなど広い範囲から出題されます。

企業ごとに出題内容が異なり、新卒・中途問わず実施されます。就職・転職を希望しているなら対策は必須です。

低得点だと採用に影響する可能性も

一般常識問題で高得点を取れば、即採用になるわけではありません。しかし著しく得点が低い場合、企業側も採用を見送る可能性があります。

基礎学力に不安のある人は、中学生向けの問題集を解いてみて自身のレベルを把握しておきましょう。

また、例えばIT関連の企業へ就職・転職する場合、IT用語について知らなければ業務に支障をきたしますし、専門商材を扱う企業なら、専門用語への理解が求められます。
採用後の配属先や業務内容がわかるなら、関連する内容について知識を深めておきましょう。

面接対策にもつながる

就職試験だけでなく、面接の場でも一般常識を問われたりビジネスマナーをチェックされます。面接官からの問いにスムーズに答えられるように、事前に準備しておかなければなりません。
そのため、一般常識問題のための知識は面接でも役に立つでしょう。

また、面接でチェックされる一般常識とは、おもに時事問題があげられます。
国内外の社会情勢や経済ニュースなど新しい情報について、知識をもっておくことが大切です。ふだんからニュースなどで情報を収集しておきましょう。

一般常識テストとSPIの違い

就職・転職活動では、一般常識問題だけでなく、適性を図るために「SPI」を実施するところがあります。

「SPI」はリクルートマネジメントソリューションズが開発した適性テストのことです。
応募者のスキルや人となりを把握することを目的に行われます。
SPIでは、「能力検査」と「性格検査」が実施されます。コミュニケーションや思考力、新たな知識・技能の習得のベースとなる能力を測ったり、その人がどんな人で、どんな仕事に向いていそうかを把握します。

検査名 出題内容
能力検査 言語分野 言葉の意味や話の要旨を的確にとらえる理解力
非言語分野 数的処理、論理的思考力
性格検査 日ごろの考え方、性格、業務の適性など

主要5科目を中心とする一般常識問題とは異なる試験のため、それぞれに合った対策が必要です。

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一般常識問題の例題

一般常識問題の例題

 

就職試験における一般常識問題では主要5科目にくわえて、文化・時事問題、ビジネスマナーなどが出題されることが分かりましたが、実際にはどのような問題が出題されるのでしょうか。ここでは出題例をあわせて紹介しますので、試験対策の参考にしてみてください。

国語

一般常識問題の国語は、どこの企業でも漢字の読み書き、類義語や対義語、丁寧語・尊敬語・謙譲語など敬語の使い方の範囲は出題される傾向があります。
また、専門商社なら古典、鉄鋼業界は小論文など業界によって出題傾向が異なります。

《例題》

類義語・対義語

①次の対義語を答えなさい。
・協力 回答:妨害
・膨張 回答:収縮
・浪費 回答:節約

四字熟語

②「恐れることなく、自分の目的や目標に向かって前進すること」を表す四字熟語を選びなさい。
ア 一進一退
イ 勇往邁進
ウ 昼夜兼行

数学

一般常識問題の数学は四則計算や分数、因数分解、距離や濃度などから出題されます。
平方根や方程式などの問題のほか、近年では文章問題も出題されるなど範囲が広いのが特徴です。

《例題》

四則計算

1  25 ÷ { 5 - 2 × ( 6 - 1 ) }
2  ( - 50 ) ÷ ( - 4) - ( 5 ) × ( - 7 )

因数分解

次の式を因数分解しなさい
1  x² + 6x + 9
2  x² - 49

距離・速さ・時間

1  時速30kmで3時間進んだ場合の距離を答えよ。
2  500mを分速5mで進んだときにかかる時間を答えよ。

企業は数学の得意・不得意と判断するというより、思考力や論理性を測るために用いられています。
しかし、設けられた採用基準を満たさない低得点の場合、評価が落ちてしまうため勉強しておきましょう。

理科

一般常識問題の理科は物理・化学・生物・地学などから出題されます。
製薬業界や鉄道業界など、理科に関する知識が業務に求められる業界は高校レベルの問題が出題されることもあるので、そのような業界を目指す人はしっかりと対策をしておきましょう。

《例題》

1 クモと同じ節足動物のなかまを3つあげよ。
2 過酸化水素水に何を滴下すると酸素をつくることができるか。
3 水の元素記号を答えなさい。

これら以外にも元素記号や暗記分野も出題されるため、自信がない人は中学校・高校で習う範囲はひととおり目を通しておいてください。

社会

一般常識問題の社会の問題は、地理や歴史、国際情勢など多岐にわたります。
近年では世界経済に関する問題が出題されており、時事問題と似た問題が出題されているようです。
中学レベルの地理・政治経済・歴史の知識は備えておきましょう。

《例題》

政治・経済

1 日本国の最高法規は何か。
2 健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を何というか。
3 企業が資本を使って利潤を目的に生産活動を行うことを何というか。

日本史

1 大阪府堺市にある大仙陵古墳は、( )の1人とされる[ ]の陵墓とされ、墳墓としては世界最大である。
2 中国で仏教を学んだ[ ]と空海は、帰国後それぞれ( )宗と真言宗を開いた。

英語

一般常識問題の英語は単語や熟語、長文読解、日常会話などの範囲から出題されます。基礎力が備わっていれば解ける問題が中心です。

《例題》

①次の( )にあてはまる単語を書きましょう。
1.I ( )been waiting ( )for three hours.
私はここで3時間待っている。
2.Mike has been( )from school for the( )week.
マイクは先週からずっと学校を休んでいる。

②次の文章を英語にしなさい。
1.あなたはどのくらいここに住んでいますか。
2.私は日本に5年間住んでいます。

英語はSPIでも実施されます。応募先の企業がSPIを実施する場合、問題形式に慣れておくためにも対策が必要です。

時事問題

一般常識問題の時事問題は法律や税制、国際情勢などから出題されます。
社会問題や世の中にどれだけ関心を持っているかをチェックしている問題です。
社会・経済・政治からの出題が多いため、ふだんからニュースなどで情報を収集しておくことが大切です。

《例題》

1 少子高齢化を招いた原因と思われる問題を答えなさい。
2 自然の活動によって継続利用が可能なバイオマスなどのエネルギーを何というか。
3 働き方改革関連法において、残業時間の上限は何時間未満か。

文化

一般常識問題の文化問題は美術や音楽、スポーツ、芸能など幅広い分野から出題されます。

《例題》

1 「皇帝」「天地創造」この2曲を作曲したのは誰か。
2 アカデミー賞の受賞者に贈られるのは?
3 「羅生門」「鼻」を書いた作家は?

持っている知識量に個人差のある出題内容のため、すべてを対策するのは困難です。絵画や本なら作品名と作者を覚えておくとよいでしょう。

ビジネスマナー

一般常識問題のビジネスマナーは、敬語や電話対応に関する出題がメインです。採用後に取引先とのコミュニケーションで恥ずかしい思いをしないためにも、備えておきましょう。

《例題》

①B to Bは「( )対( )」の取引のことである。

②次の言葉遣いで間違っているものに×をつけてください
 ア 受付でお聞きください。お客様がお帰りになられました。
 イ 社長が資料を読んでから会議を始めましょう。

③電話を受けるときは( )コール以内に取る。

一般常識問題のおすすめ対策方法5選

一般常識問題のおすすめ対策方法5選

 

一般常識問題は試験ですが、就職・転職活動の一部である以上、ある程度効率的に勉強することが大切です。 問題集を解いてみたりニュースを見たり聞いたりと、日常生活の中でできる効率的な対策法を5選ご紹介します。

問題集を解く

一般常識問題向けの過去問や問題集を解きましょう。
一般的な試験対策として思い浮かぶ方法で、暗記問題に特化したものや、文章問題対策など問題集によって形式が異なります。

効率的に試験対策をするには、自分に合った問題集を見つけて、1冊を何度もくり返し解くことが大切です。
学生時代に慣れ親しんだ問題集があるなら、同じ出版社で探してみてもよいでしょう。

ミスした問題はそのままにするのではなく、解説を読んで理解することが大事であるため、解説量が多いものを選んでください。

ニュースを日常的にチェックする

ニュースや新聞などは社会や時事問題、文化問題の対策におすすめです。
自宅ならテレビ、外出先ならアプリなど情報にふれる機会が多くあります。

ニュースをチェックするのは、朝や夜など時間を決めてルーティーン化することで、意識して対策をしなくても情報を得られます。
知らない単語やよく耳にする単語を都度調べるようにすることが大切です。社会情勢について深く理解できるでしょう。

友人・知人に教えてもらう

一般常識問題は中学校や高校レベルの問題が主流のため、それぞれの分野で得意な人から教わってもよいでしょう。
面接でも聞かれる時事問題の場合、友人とニュースについて話をしてみてください。

自分とは異なる意見を聞いて、不明点を調べたり聞いたりと深く掘り下げて知ることも大切です。
また、年上の人と話をすることで言葉遣いを学べます。
会話中に言葉づかいを指摘してもらったり、意識して使ったりしているうちに身につけることができるでしょう。

アプリを活用する

働きながら転職活動をしていると、なかなか勉強に時間を割くことができない人もいるでしょう。今は一般常識問題の対策アプリなどもあります。通勤時間や隙間時間に手軽なアプリを活用するのもおすすめです。
とくに暗記問題が多い社会は中学生・高校生向けにたくさん展開しているため、自分に合ったアプリを選べるでしょう。

また、時事問題のためのニュースのチェックもスマホのニュースアプリなら、最新の国内外のニュースをまとめてチェックできます。

インターネットに無料で公開されている問題を活用する

一般常識問題は問題集やテストを実施する会社のホームページで、無料公開されている問題にチャレンジできます。どんな問題が出題されるのか気になる人は、チャレンジしてみましょう。

実教出版
実教出版は高等学校・大学・短大・専門学校・高専向けテキストなどを展開する出版社です。無料で受けられる模試システテム「実教Web模擬」で「就職筆記試験模擬問題」を無料で公開しています。

就職筆記試験模擬(国社英数SPI)Free版:
https://www.jikkyo.co.jp/webmogi/exam/select/25

accesspoint
株式会社アクセスポイントのオウンドメディア「accesspoint」では、適性・適職プログラムや各種検定試験プログラムの作成などを行っており、「無料スキルチェック!」として一般常識を含む、ビジネスマナーなどのスキルチェックを受けられます。
ほかにもExcelやWordなど、ビジネスで必要なスキルもチェックできるため、就職試験対策全般に役立つでしょう。

無料 一般常識問題:https://accesspoint.co.jp/skillcheck-free/common

ただし、無料で挑戦できる問題で自分の不得意な分野が分かった場合、問題集などを購入してしっかりと対策することをおすすめします。

まとめ:一般常識問題の対策をしてライバルに差を付けよう!

就職試験の一般常識問題は、応募者の社会人としての教養や知識を測るために行われます。
得点よりも人となりや考え方を重視している企業もあるものの、あまりにも低得点だと不採用の可能性も高まります。
今回ご紹介した例題や対策方法を活用して、ライバルに差をつけましょう。
就職・転職活動では一般常識問題の対策だけではなく、企業の求めている情報を把握するためにさまざまな会社の募集人材のチェックも大事です。
バイトルNEXTにはさまざまな企業の募集情報が掲載されています。職種や給与だけではなく、「活かせる持ち味」や「社風」あら仕事を探せますので、ぜひ活用してみてくださいね。

 

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