大学中退の就職は厳しい?その後の進路や就活のポイント、おすすめの職種を紹介!

大学中退の就職は厳しい?その後の進路や就活のポイント、おすすめの職種を紹介!

大学を中退してしまうと、大卒に比べてどうしても就職活動が厳しくなってしまいます。
しかし、中退後にどんな行動をとるべきなのか、就職活動におけるポイントは何なのかをしっかりと把握しておくことで就職活動を有利に進めることができます!

ここでは、大学中退者の進路や就職活動の進め方について解説します。
大学中退後の就職活動をどう進めればいいかわからない人も、大学を中退しようか迷っている人も、ぜひ進路選びの参考にしてください。

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大学中退者の割合や就業状況

大学中退者の割合や就業状況

 

そもそも大学中退者はどれだけいるのか、大学中退者の就業率はどのくらいなのか、大卒者とどれだけの差があるのかなど、大学中退者についての統計的なデータを見てみましょう。
具体的な数字を確認することで、今後のビジョンを明確にしていきましょう。

大学中退者の割合

大学生の中でも中退者は少数派です。
文部科学省の調査によれば、令和3年度の大学中退者数は57,875人で、学生数に占める割合としては僅か1.95%でした。

ちなみに、令和3年度の中退といえばコロナが理由の人が多いのではないかと思う方もいるかもしれません。
しかし、コロナが理由であると答えた中退者は全学生のうち0.09%です。
また、コロナ禍以前の令和元年の大学中退者の割合は全体の2.50%だったため、コロナの影響で中退者が増えたというわけではありません。
(参考:文部科学省「学生の修学状況(中退者・休学者)等に関する調査(令和3年度末時点)」)

大学中退者の就業状況

大学中退者の就業状況について、大卒(大学院卒を含む)、大学中退以外の高卒と比べて見ていきましょう。

少々古いですが、労働政策研究・研修機構による2012年の調査では、調査時点での就業の有無を調べたところ、大卒のうち仕事をしていたのは90.9%、大学中退以外の高卒で86.3%、大学中退者は78.3%でした。
大学中退者の就業率が最も低いことが分かります。

また、就業者のうち正社員ではなく非正規雇用で働く人の割合を見てみると、大卒が16.2%、大学中退以外の高卒が24.3%であるのに対して、大学中退者は36.6%と最も高くなっています。
大学中退者の就業状況は、大卒や大学中退以外の高卒と比べると厳しい状況にあるといえそうです。なぜ大学中退は就職で不利になりやすいのでしょうか?
(参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「大学等中退者の就労と意識に関する研究」)

大学中退が就職に不利な理由とは?

大学中退が就職に不利な理由とは?

 

大学中退は就職に不利である、という漠然としたイメージを持っている人は多いでしょう。
この項目では、何故不利になってしまうのか、実際にどのような選択肢があるのかについて解説します。
自分の弱点を知ることは、就職活動を進めるうえでとても重要です。
就職活動で対策するために、まずは不利になる理由を把握しましょう。

マイナスイメージがついてまわる

大学を中退する理由は人それぞれです。

ですが、中退した人間=途中で諦めた・放り出した人間というマイナスイメージを持たれる可能性があります。
そういうイメージがあると「うちの会社もすぐに辞めてしまうのではないか」という不安も持たれてしまい、就職することが難しくなってしまいます。

こうしたイメージを少しでも払しょくするため、早期に就職活動をすることをおすすめします。
空白期間を短くすることは「だらだらするために大学を中退したのではない」という説得力のあるアピールになります。
また、面接で中退の理由をどう説明するかも大切です。

就職先が限られる

就職先が限られるのも大学中退の大きなデメリットの一つです。

大学を中退した場合、最終学歴は「高卒」という扱いになるため、「大卒以上」を選考の条件としている就職先には応募できません。

学歴不問の企業であっても、人気の企業であれば大卒以上のライバルが多く応募するため、やはり選考で不利になってしまいます。

レールから外れる

大学を中退してしまうと、それまで小・中・高と続いていた進学の流れから外れます。
こうしてレールを外れると「次にどこを目指せばいいのかわからない」という心細い状態に陥ってしまいます。
周りの友達は大学に通い続けているのに一人だけ中退、という状況だと同じ目線・同じペースで歩いて悩みを分かち合える人間もいなくなります。

こうした不安感は、退学する前は大したことがないと思っていても、実際に退学した後では非常に大きなものになってしまいます。

大学中退者と大卒者の違いとは?

この項目では、大学中退者と大卒の違いについて具体的に解説していきます。
就職活動だけではなく、その後の将来に渡って大学中退者と大卒の違いがどのように影響するのかしっかりと認識しましょう。

学歴

前述の通り、大学中退者の最終学歴は高卒という扱いです。
それはどんな難関大学に合格していても、4年生まで在学していたとしても変わりません。

履歴書には大学入学の時期を書く欄もあるため、入試を突破した能力をアピールすることはできるかもしれません。
しかしそれでも、採用の条件として「大学卒業」を上げている企業へ応募ができず、就職先の選択肢は狭まってしまいます。

給料

給料に関しても、大卒とは大きな差があります。

学歴 男性の平均賃金 女性の平均賃金 男女計の平均賃金
大学中退者を含む高卒 29万5,100円 22万 27万1,500円
大卒 38万6,900円 28万8,900円 35万9,500円

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によれば、大学中退者を含む高卒の平均賃金は男性が29万5,100円、女性が22万円、男女計が27万1,500円となっています。
それに対して、大卒の場合は男性が38万6,900円、女性が28万8,900円、男女計が35万9,500円です。
男女計で比べると、高卒の場合は大卒よりも平均して8万8,000円も賃金が低いというのが現状です。
(参考:文部科学省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況 学歴別にみた賃金」)

大学中退者の主な将来の選択肢

大学中退者の主な将来の選択肢

 

この項目では、大学中退者の主な将来の選択肢について紹介します。

・正社員
安定性や将来性を考えても有効な選択肢です。
大学を辞めてだらだらしていたというイメージは不利に働いてしまうので、就職活動は早めに始めましょう。また履歴書や面接で、就職への意欲を積極的にアピールしましょう。

・非正規社員
手軽に始めることができ、自分の都合に合わせた働き方ができます。
しかし給料は低い傾向にあり、昇給も難しいため、安易な気持ちで長く続けるのはおすすめできません。
またアルバイトの経験は基本的に職歴には含まれないので、その後の就職活動では空白期間として不利に働くケースもあります。

・転学
やりたいことが見つかりその為に別の大学・専門学校に転学することも選択肢の一つです。
しかし、別の学校へ入りなおすことで社会に出る時期は遅れてしまうため、慎重に考えて選びましょう。

・再入学
中退した大学にもう一度入り直す、再入学という制度があります。
ただし、利用には退学理由などの制限があるため、まずは自分の大学の制度について調べてみるといいでしょう。

・公務員
学歴に関係なく公務員試験に挑戦でき、通過できれば収入や待遇なども安定した魅力的な選択肢です。
その分ライバルも多いので、目指すのであれば試験勉強と対策が必要です。

・起業
学歴と無関係に挑戦でき、やりたいことができる選択肢です。
大学を中退して起業し、成功している有名人もいますが、当然のことながら、失敗した際のリスクも大きいので軽い気持ちで選ぶことはおすすめできません。

大学中退者におすすめの就職先職種・業界6選

この項目では、大学中退者におすすめの就職先業種・業界を紹介します。
それぞれおすすめできる理由やポイント、注意点などを解説していきますので、自分の志望や適性に合った仕事を選ぶための参考にしましょう。

公務員

前述の通り学歴を重視されず、公務員試験に合格することで就職することができます。収入や待遇などで安定している職種です。

公務員には「高卒枠」というものがあるので、目指す業種によっては大学を中退したことが有利に働くかもしれません。
ただし、高卒枠には年齢や高校卒業後の年数などで制限があるため、まずは自分の希望する職種について調べましょう。

営業職

経験・学歴不問で募集している企業も多いため、大学中退者でも十分に目指すことができます。

実力主義で成果によってインセンティブを与える場合も多いので、本人の熱意や能力次第で大きく稼ぐことも可能です。
コミュニケーション能力や熱意に自信のある方には特におすすめです。

事務職

書類管理・電話対応・受付などが主な業務で、特に女性に人気の高い職種です。

学歴不問の場合が多いのですが、基本的なパソコンスキルなどは求められることが多いです。
仕事を通してスキルを得られることも多いため、実用的な技能を身に着けたい人にもおすすめです。

販売・接客職

来店客の応対をしたり、商品を販売したりする職種です。

学歴や資格よりも人柄を重視することが多いので、礼儀や気配りといったコミュニケーション能力に自信のある方には特におすすめです。

逆に、仕事を通じてコミュニケーション能力を高めたいという方も挑戦してみるといいでしょう。

IT業界

学歴・経験不問で募集する企業も多いため、大学中退者でも十分に目指せる業界です。また、人材が不足しており、求人も多いのが特徴です。

未経験のまま入社して、仕事を通じてスキルを身につけていくこともできるのですが、プログラミングスクールなど自ら進んで学習できる機会も多いので、この業界で出世していきたいという方は技術やIT関連の資格を身につけていくとよいでしょう。

建設業界

建設業界は学歴・経験を問われないことが多いため、大学中退者でも正社員になりやすい業界です。

現場で働く作業員の仕事は肉体労働なため、体力に自信のある方におすすめです。
ハードな分収入も高い傾向にあるので、キツい仕事もいとわず稼ぎたいという方には良い選択肢です。

大学中退者の就職におけるポイント

この項目では、大学中退者の就職活動におけるポイントについて解説していきます。
大学中退者の就職活動には、大卒とは異なるポイントもいくつか存在します。
自分の置かれた状況を改めて整理し、どういったポイントを押さえれば就職活動を有利に進めることができるかしっかりと確認しましょう。

中退理由を上手く伝える

中退理由はポジティブな表現で伝えましょう。

例えば、大学の勉強が自分の求めていたものと違ったのでやめた、という理由であれば「本当に自分のやりたいことに時間を使うため」と言い換えることができます。
挫折や失敗が理由で中退した場合でも、その失敗から何を学んだかを伝えればポジティブな印象になります。

ただし、完全な嘘をつくのはやめましょう。
安易な嘘はすぐにバレてしまい、面接官に不信感を与えてしまいます。

履歴書の空白部分をポジティブに説明する

長い空白期間は、どうしても面接官から厳しい目で見られがちです。
もしも病気や介護などの明確な理由があるのであれば、それをきちんと伝えましょう。

何の理由もなく無為に過ごしていたとしても、ポジティブな印象を受けてもらえるように説明することが大切です。
その期間にリフレッシュすることで、仕事に対する高い意欲を持つことができた…など、その企業で働くことにプラスになることをアピールしましょう。

中退後の空白期間をできる限り短くする

アルバイトも立派な仕事ではありますが、残念ながら職歴としては扱われず空白期間とみなされます。
未経験での就職活動であれば若い方が有利なため、そういった点でもアルバイトを長く続けることはおすすめできません。
なので、例え生活が成り立っていたとしても、中退後のフリーター期間はできるだけ伸ばさないことが就活を進めるためには重要です。

資格を取得する

大学中退で生まれた時間を使って、志望職種に合わせた資格を取得するのもおすすめです。
資格を取得することは仕事で役立つスキルの獲得に繋がるだけでなく、やる気のアピールにもなります。

また、時間があっても目標がなければダラダラと過ごしてしまいがちです。
資格を取得するという目標を持つことで生活にメリハリがつけば、就職活動に対してもスムーズかつ積極的に動くことが出来るでしょう。

大学中退後に再入学・再進学するのはどうなの?

大学中退後に再入学・再進学するのはどうなの?

 

大学を中退した後、やはりもう一度勉強したいと思うことは珍しくありません。
この項目では、中退後の再入学・再進学について解説していきます。
就職と同じく今後の人生を左右する重大な決断なので、自分の希望と照らし合わせて入念に確認しましょう。

そもそも再入学ってできるの?

前述の通り、大学には再入学という制度があるので再入学は可能です。しかしこの制度には条件があり、誰でも気軽に使えるものではありません。

大学によって条件は異なりますが、一般的に「中退後2~4年以内」という期限を設けている場合が多いようです。

また、退学理由も審査の基準の一つになります。
病気や怪我などのやむを得ない事情であれば再入学を認められやすいようですが、問題を起こして懲戒退学となっていた場合は審査が厳しくなります。

まずは自分の大学の制度を調べ、相談してみるといいでしょう。

再進学は就職活動に影響出る?

再進学先にしっかりと入学・卒業すれば問題はありません。
しかし、それでも中退の理由は当然聞かれるので、受け答えの準備は必要です。

再進学にあたって自分が何をしたいのか、何故勉強したいのかを考えて進学先を選んだはずなので、その点をしっかり説明すればポジティブな印象を与えられるでしょう。

まとめ:大学中退でも就職を諦める必要はない!中退した後にどうするのかが大切

大学中退は就職活動において不利に働きますが、決して就職が不可能になるわけではありません。
自分の置かれている状況や将来の展望についてしっかりと考え、中退した後どのように行動するのかが大切です。

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