高卒の転職は厳しい?おすすめの資格や年代別のポイントなども解説!

「高卒者の転職は難しい」そう言われる理由はなんでしょうか?また、どのようにすれば、その難しい転職が可能になるのでしょうか?
この記事では、高卒者の転職を成功させる方法や転職の際に有利になる資格、また、年代別に見た高卒者の転職事情や成功させるポイントについて解説していきます。
目次
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高卒の転職が一般的に厳しいと言われている理由
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高卒者の転職は、一般的に厳しいと言われています。
以下にその理由を解説していきます。早期離職するかもと思われている
令和3年に公表された厚生労働省による調査では、平成30年に卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者では約4割(36.9%)、新規大卒就職者では約3割(31.2%)という結果が出ています。つまり、高卒者の早期離職率が大卒者よりも高めであるということです。
(参考:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」)
こういったデータもあり、大学へ進学しなかった理由は「努力を継続できないからではないか?」というイメージを持たれやすく、企業からしてみても、高卒者は「採用してもすぐにやめてしまうのではないか?」と危惧されてしまうようです。
しかし、同データからもわかるように、大卒者も早期離職者が決して少ないとはいえず、転職者は学歴に関係なく存在していると言えます。学習意欲が低いと思われやすい
高卒者が大学に進学しなかった理由は「学習意欲が低いからではないか」と思われることが多いようです。
学習というのは、学校での勉強に限ったことではありません。仕事をする上でも学ばなければならないことは日々膨大です。そのため、企業としては学習意欲のない人材に価値を求めることができません。
また勉強が嫌い=学習意欲がない=努力を継続できないのでは?という連鎖的なイメージから、採用しても「職場に定着しないのではないか」と考えられてしまうことがあるようです。応募条件に該当しないケースも多い
残念ながら日本には、学歴フィルターが根強く存在します。
巷の求人情報をみてみると、応募条件として「大卒以上」「大卒・短大卒以上」「専門卒以上」などと学歴を限定したものがあり、高卒では応募できない求人が一定数あります。
特に大手企業や人気の企業は、多く優秀な人材を一度に求めていたりするので、一律学歴で制限をかける傾向があります。
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高卒の転職において大切な基本
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高卒者の転職活動で大切なことは、要点をしっかりと押さえ、少しでも転職実現への可能性をあげることです。
以下に抑えるべき要点、ポイントについて説明をします。やる気や適性をしっかりとアピールする
「ポテンシャル採用」とは、スキルや経験ではなく、人柄や素養など潜在的な能力、つまり将来的な成長見込みを重視した採用方法のことを言います。
高卒者を受け入れている「学歴不問」を唱える企業の求人では、多くの場合、このポテンシャル採用を取り入れています。
ポテンシャル採用の場合、候補者は「いかに自分自身について上手にアピールできるか」「いかに働く意欲をアピールするか」が採用合否を決める鍵となります。
採用試験までに、しっかりと自己分析をしてアピール力を上げておきましょう。
また、仕事に対する意欲がしっかりと伝わるように、応募した企業や職種について、ホームページや転職サイト、その企業のパンフレットなどでよく調べ、- 具体的にその企業で働きたい理由
- その企業でどのようなことをしてみたいか
- どのようにその企業にとって役立つ人材となりたいか
などをアピールできるよう準備をすると良いでしょう。
資格を取得する
学歴不問、ポテンシャル採用の企業に応募したい候補者は大変多く、その中で採用されるためには、資格を持っていると有利に働くでしょう。
資格の種類によっては、実務経験や専門学校への就学が受験資格になっているものもあるため、学歴などに関係なく取得できる資格を、志望の業界に合わせて取得することが肝心です。
また、志望する業界や職種に必要ない資格を取っても、時間と費用の無駄になってしまうため、事前に「どのような資格が有用か、よく調べて取得すること」がポイントです。
おすすめの資格は- 秘書検定
- MOS
- TOEIC
- 宅地建物取引士
- 調理師
などです。
続けられそうかどうかを重視する
前職の在職期間が短かい場合や、転職を繰り返しているとマイナス評価に繋がりやすくなり、就職が難しくなってしまいます。
短期間の就業ではスキルの習得が見込めないだけでなく、採用担当者が「自社に入社してもすぐに辞めてしまうのではないか」と考えてしまうからです。
そうなると、書類選考で落とされる可能性が高くなってしまい、面接まで進んだ場合には、採用担当者を納得させるだけの「しっかりとした転職理由」を説明する必要があるでしょう。
採用試験でネガティブな印象を持たれないようにするためにも、応募者は仕事を探すにあたり「できるだけ長く働くことができる業種や職種を見つけること」がポイントです。
そのためには、自分がどのようなことに興味を持ち、どのようなことが得意であるかを考え、毎日でも飽きずに続けられる仕事を探すようにしましょう。
得意なことが見つからない場合は、苦手なことや、絶対にやりたくない仕事は何かを考えそういったこととは違う業種、職種を選ぶようにするのも一つの方法です。
内定を取ることがゴールではなく、長く働いてキャリアが積める仕事を探すことが大切です。実力主義の企業を探す
高卒者は大卒者と比較して早くから社会に出ているため、スキルや実績を多く積んでいることが強みと言えます。
その強みが活かせるのは、学歴よりも本人の実力を重視する、いわゆる「実力主義」の企業でしょう。
高卒者が転職を成功させるポイントは「実力主義の企業を探して応募すること」と言えます。
コミュニケーション能力を重視する仕事は、実力主義の傾向があります。
特に、アパレルや飲食などのサービス業会はこの傾向にあり、未経験でも働きやすく、フリーターでの接客経験が活かされるため、高卒者の転職先としては狙い目と言えるでしょう。
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高卒の転職を有利にすすめられる資格5選
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高卒の転職に有利な資格を、おすすめポイントや注意点を交えて紹介します。
企業によってはその資格を優遇していないところもあるので、募集要項などをよくチェックしておきましょう。MOS
MOSとは「Microsoft Office Specialist」の略で、マイクロソフト社公認の資格試験のことです。
マイクロソフトオフィス製品である「Word(ワード)」「Excel(エクセル)」などの機能について、理解ができているか、使いこなせるかを証明する資格で、合格すれば認定証がもらえます。
オフィスワークをやりたいならば、取得しておくと一定レベル以上のパソコン技能を持っていると証明できるだけでなく、就業開始後すぐに仕事で役立つスキルが身につきます。
資格には「Associate(一般レベル)」と「エキスパート(上級レベル)」があります。
最近ではMOSの認知度が上がり、受験者が増えているため、一般レベル、上級レベルの両方を取得しておくことをおすすめします。
試験内容は、基本的にWordやExcelといったアプリケーションの操作を実技で行うため、筆記試験はありません。一度不合格になっても再度受験することができ、申し込みもネット上で可能です。簿記
簿記とは「お金や財産に関する営業取引を帳簿に記録すること」で、簿記検定とは、企業のお金の状況を管理する知識を問う資格です。
取得すると、事務職の中でも特に経理や財務の仕事で役に立ちますが、直接関係ない仕事の場合でも、オフィスワークであれば「簿記資格取得者」という努力を評価され、面接で有利になることがあるようです。
簿記資格は主催団体によって- 日商簿記
- 全経簿記
- 全商簿記
の3つがあり、それぞれ特徴が異なりますが、最も有名なのが日商簿記です。
日商簿記の初級と3級は入門、基本レベルなので、就職や転職に役立てたい場合、簿記2級を取得することをおすすめします。TOEIC
TOEICは、ビジネスシーンや日常生活における英語能力を証明するためのテストです。
外国語を扱う職種、特に観光業や接客業といった国内で、直接外国人と接する仕事では、高く評価されます。
全受験者の平均にあたる点数は600点で、この点数を評価する企業の例を挙げると日産自動車 システム開発職への応募歓迎条件 日立ソリューションズ 営業職への応募歓迎条件 NTTデータグローバルソリューションズ 経理、財務、経営企画職への応募必須条件 などがあります。
TOEIC600点では英語を使った事務作業や簡単なメールのやりとりができる程度となるため、英語に関わる業務を目指す人や、英語力を強みに日系企業への転職を進めたい人は700点以上取得できると、評価につながりやすいでしょう。調理師
調理師免許は調理師法で規定された国家資格です。
調理師免許がなければ「調理師」の名称を用いることはできません。
調理師の資格を取得する方法は2通りあります。- 飲食店などで、2年以上実務経験をした上で、各都道府県の実施する調理師試験を受け、合格した後に、住所地の都道府県知事に免許申請し取得する。
- 厚生労働省が指定する調理師養成施設で学び、卒業した後に住所地の都道府県知事に免許を申請し、取得する。
飲食店での2年以上の実務経験が受験資格に含まれますが、専門学校出身者でなくても受験できるため、おすすめです。
この資格があると、大手飲食店で働く際に役立つだけでなく、将来的に自分のお店を持つことも可能になるため、おすすめです。宅地建物取引士(宅建士)
宅地建物取引士とは、不動産の売買が正しく行われるようサポートする専門家のことで、国家資格を有する士業です。
不動産に関する取引では大きな金額のお金を取り扱うため、土地や建物の購入前に、購入者に知ってもらう必要がある情報を専門家として説明するのが「宅地建物取引士」の仕事です。
この資格を持っていると、不動産業界だけでなく、最近流行のリノベーションを取り扱う建築会社や、金融機関への転職でも優位に進めることができます。
宅地建物取引士は高卒でも取得できるため、特に不動産に関連する業界に就職、転職したい人にはおすすめの資格といえます。
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【年代別】高卒者の転職におけるポイント
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ここからは、高卒者の転職のポイントやメリット、注意点などを年代別に紹介していきます。
10代
10代での転職を不利に思う人は多いかもしれませんが、一概にそうとは言えません。
短期間で転職をした正当な理由があるならば、若さはむしろ武器となります。
なぜなら、企業にとって若い人材には、今後の成長を期待できる伸びしろがたっぷりあるからです。
成長意欲や素直さがあれば「教育次第で会社にとって良い人材になる」と期待がかかるのです。
注意したいのは、転職理由がネガティブな印象にならないようにすること、また、今度は長く勤務したいという意欲をアピールすることです。
転職活動が軌道に乗らないと、フリーターで一時しのぎをしたくなるかもしれませんが、空白の時期を作ると、その後の就職活動が不利になることが多いので注意しましょう。20代
20代の転職は、10代と同じくポテンシャル採用であることが多いため、成功する可能性は高いです。
また、新卒入社の大卒と同じぐらいの年齢ですが、既に社会人経験があるため、即戦力で働ける人が多く、仕事の進め方を指導する手間やコストがかからないというメリットがあり、企業の採用意欲は高いです。
注意したいのは- ポテンシャル
- 新卒入社の大卒より社会人経験がある
ということが有利に働くのは、20代前半までという点です。
20代の後半になってくると、大卒入社と比較して「経験者」として扱われるため、ポテンシャルだけでは採用されにくくなってきます。
作業経験だけではなく、スキルや実績を数値化できるよう準備しておくとアドバンテージが取れるでしょう。
「20代」や「高卒」といった背景よりも「社会人としての実力」で競い合う年代なのです。30代
高卒者の転職において、30代の前半と後半では、求人状況が違ってきます。
30代向けの求人数は、それまでの年代と比較して減ってしまうのが現実ですが、30代前半であれば、20代後半と同列として考えられる可能性が高いようです。
ただし、ある程度の知識や経験を持っていることが前提とされるので、保有資格やそれまでの経験、実績を数値化してアピールできるよう準備しておく必要があります。
また、同様の理由により、未経験歓迎の求人は減少してしまいます。そのため、今までの仕事と違う分野での転職は厳しいと言えます。
逆に、経験を積んできた業界や職業での転職活動では、PRできる実績、リーダー職の経験、資格の取得などがあると、有利に進めることができます。40代以降
40代になると、良い求人はどうしても減ってしまいます。
しかし、コロナの影響で働き方が多様化し、昨今では企業が働き手に求めるものが、ポテンシャルから即戦力へとシフトする傾向にあります。
これは経験、スキル、実績を兼ね備える40代にとっては追い風と言えるでしょう。
このチャンスを逃さないためにも、それまでの経験にこだわりすぎず、転職先に求める条件面や役職などに柔軟に対応し「求められる人材」になれるよう、自分自身をアップデートしておきましょう。
また、自分自身の市場価値を知るためにも、求人サイトで情報を収集し、他社では、自分が経験してきた業務内容でどれぐらいの年収や給与が支払われているか調べてみるといいでしょう。
プライドに足を引っ張られることなく、実績と経歴を武器に、求人サイトや転職エージェントを上手に活用して転職活動することをおすすめします。
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まとめ:高卒の転職はやり方次第で十分に可能!転職するなら早めに行動を
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高卒者の転職が難しいとされる理由や、やる気をアピールすることの重要性、転職の際に役立つ資格や、年代別に見た転職の実情などを解説しました。
高卒に限らず、年齢とともにどんどん転職が難しくなっていくため、早めの行動が大切です。バイトルNEXTでは様々な求人を掲載しているため、高卒でも転職できる仕事を見つけることができます。バイトルNEXTで、あなたの転職を成功させましょう!【関連記事】
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