2024.03.05

「不手際」の意味と使い方を解説!ビジネスで役立つお詫びメールにも使える例文も

「不手際」の意味と使い方を解説!ビジネスで役立つお詫びメールにも使える例文も

仕事をしていると、時に不注意でミスをしてしまうことがありますよね。自分や組織のミスによって誰かに迷惑をかけてしまった場合は、お詫びの気持ちを適切に伝える必要があります。

この記事では、謝罪するときに用いられる「不手際」という言葉の意味と、ビジネスシーンでの正しい使い方をご紹介します。

具体的な例文を用いて、どんなときに「不手際」を使うのかも解説しています。ビジネスマンなら覚えておきたい「不手際」を使ったフレーズをチェックしてみましょう。

「不手際」の正しい意味と読み方

「不手際」とは「手際が悪いこと」を意味します。

「手際」は物事を行う腕前のことで、これに打消しの接頭語である「不」を付けると「至らない点があり、ミスをしてしまったこと」として「不手際」という表現が用いられます。

「不手際」の読み方は「ふてぎわ」で、主にビジネスシーンでミスをしたり、それによって相手に迷惑をかけてしまったときの謝罪の気持ちを伝える際に使う言葉です。

お詫びの言葉の中に「不手際」を適切に入れることで、自分や組織、チームの非を認め、迷惑をかけた相手に対して敬意を示したうえで謝ることができます。

覚えておきたい!「不手際」を使ったフレーズ

仕事において、誰でも失敗はするものです。ただし、そのミスによって相手に迷惑がかかってしまった場合には、しっかりと謝罪の意を伝えなければなりません。

「不手際」を使って謝罪するときによく使われるフレーズをいくつかご用意しました。

「私のせいで」を「私の不手際で」「私の不手際により」と言い換えることで、正式なお詫びメールにも使えるようになりますよ。

<例文>

「この度はこちらの不手際でご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。」
「こちらの不手際により、お手数をおかけして申し訳ございませんでした。」
不手際により納品が遅れることとなりました。深くお詫び申し上げます。」
「ご指摘の通り、資料に不手際がございました。速やかに訂正させていただきます。」
「今後はこのような不手際がないよう、細心の注意を払います。」

【例文】ビジネスシーンでの「不手際」の使い方

ビジネスシーンで「不手際」をよく使う場面と、そのときに使える例文をご紹介します。

仕事で失敗して迷惑をかけたとき

仕事でプロジェクト進行が遅延してしまったときや、資料の記載ミス・報告事項の伝達ミスがあったときなどに、相手に迷惑をかけたことを謝罪する一文に「不手際」を使います。

大きなミスをしてしまったときに「不手際」を使うと、少し軽い印象を持たれることがあるのでミスの重大さを見極めたうえで用いるようにしましょう。

<例文>

「私の不手際によりシステム障害の報告が遅延しました。ご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした。」
「この度は私の不手際でプロジェクトの遅延を招いてしまい、深くお詫び申し上げます。」
「こちらの不手際により、お手数をおかけして申し訳ございませんでした。今後はこのようなことがないよう再発防止に努めます。」

作成した資料や見積もりに誤りがあったとき

資料や見積もりに誤りがあると、取引先やお客様の信頼を損ねる可能性があります。

相手に資料や見積もりを送付したあとに自分でミスに気付いたときや、ミスを相手に指摘されたときは、早急に確認して修正したあと「不手際」を用いた謝罪文とともに送付し直しましょう。

<例文>

「発注書の金額に誤りがありました。こちらの不手際により混乱を招いてしまい、誠に申し訳ありません。」
「見積もりに不手際があり、訂正いたしました。修正版を添付いたしましたので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。」
「資料の記載内容に不備がありました。私の不手際によりご迷惑をおかけして申し訳ございません。すぐに修正版をお送りします。」

依頼されていた事項への対応が遅れてしまったとき

職場の上司や取引先から依頼されていた事項の確認漏れがあったり、忘れていたりしたとき、対応が遅れたことへのお詫びを「不手際」を使って伝えられます。

いつまでに依頼に対応できるのか、今後の見通しとセットで伝えるのが理想ですよ。

<例文>

「ご依頼いただいた件につきまして、私の不手際により対応が遅延しており大変申し訳ございません。週明け月曜日までには納品いたします。」
「こちらの不手際により、納期までの提出が間に合わず大変申し訳ございません。課内で確認し、改めて納品日の目安をご連絡させていただきます。」
「資料に不備が見つかったため、現在修正版を作成中です。明日中には提出させていただきます。私の不手際により、お手数をおかけして申し訳ありません。」

電話やメールの対応が遅れてしまったとき

取引先に折り返し電話するように依頼されていたときや、メールへの返信が遅くなってしまったとき、状況によっては返答がもらえないことで相手に迷惑をかけてしまうことがあります。

このような場合、電話やメール対応の遅れを認め、相手にお詫びの気持ちを伝えるときに「不手際」を使います。

<例文>

「こちらの不手際によりメールの返信が遅れ、大変ご不便をおかけしました。」
「私の不手際により、折り返しの電話を失念してしまい、大変申し訳ございませんでした。」
「メールでお問い合わせいただいていた件について、こちらの不手際で返信が遅れてしまい大変申し訳ございませんでした。」

自分の仕事の出来を謙遜するとき

今までご紹介してきた例文はミスに対する謝罪をする場合に使えるものでした。

「不手際」は、すでに起こったミスに対するお詫びだけではなく、相手にこれから迷惑をかけるかもしれないときにも使えます。

自分の仕事の出来を謙遜し、先に許しをもらっておきたいときに便利な言葉です。

自分が作成した資料を提出するときや、新しい職場に配属されたときの挨拶文にも活用できますよ。

<例文>

「新しい分野への挑戦となるため、なにかと不手際があるかもしれませんが、精一杯努力させていただきます。」
「送付した資料について何か不手際がございましたら、ご連絡いただけますと幸いです。」

間違えやすい「不手際」の使い方

「不手際」を使うとき「不手際をする」「不手際をしてしまった」という表現は不自然で、誤用にあたります。

「不手際をする/した」ではなく「不手際がある/あった」という使い方が正しいので、覚えておきましょう。

また「不手際を演じる」という表現も間違いです。人前で笑われてしまうような失敗をすることを「失態を演じる」と使いますが、それと混同して「不手際を演じる」という言い方をしないようにしましょう。

「不手際」を言い換えた類語表現

不備(ふび)

「不備」とは、必要なものが足りないことや準備が不十分であることを指します。「不手際」と同じように、資料や対応事項が不完全だったときの謝罪に使えます。

「何か不備がありましたら、お知らせください」といったように、自分が相手に渡したものに対して不足している点や間違っている点がないかどうかを見てほしいときにも適切な表現です。

<例文>
「昨日提出した資料に不備があったため、現在修正中です。ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。」

手違い(てちがい)

「手違い」とは、手順や手配などを間違えることです。資料の記載ミスではなく、段取りに関して誤りがあり、相手に迷惑をかけてしまったときに使います。

<例文>
「こちらの手違いにより、お送りした商品のサイズが誤っておりました。お手数をおかけして誠に申し訳ありません。すぐに正しいサイズのものを再送させていただきます。」

落ち度(おちど)

不注意で起きてしまったミスのことを「落ち度」と言います。失敗やトラブルの責任が誰・どこにあるのかを明確にするときによく使われます。

<例文>
「今回の〇〇さんのミスの落ち度は私にあります。今後はこのようなことがないよう、指導させていただきます。」

不始末(ふしまつ)

「不始末」とは、人に迷惑がかかるような行為をすることです。しっかりとした対応をしないことで、相手に迷惑がかかってしまったときのお詫びとして使われます。

<例文>
「この度は、私の部下が引き起こした不始末により、ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。このような事態が発生しないよう、再発防止策を徹底して参ります。」

過失(かしつ)

ミスの発生を防ぐための対策を怠り、不注意によって起きてしまったことを「過失」と言います。「故意」との違いは、意図的に起こしたミスやトラブルではない点です。

「不手際」よりも少し硬めの表現なので、伝える相手や状況を見極めたうえで使い分けましょう。

<例文>
「この度は、私の過失により生じた問題で皆様にご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。」

ビジネスメールで役立つ!「不手際」の英語表現

職種によっては、英語でビジネスメールを送る機会がある人もいるかもしれません。ミスやトラブルを謝罪するときに「不手際」を英語で使うときは、以下のように訳せます。

<「不手際」の英語表現>

  • 「mistake」
  • 「clumsiness」
  • 「mismanagement」

※参考:weblio英和辞典・和英辞典

<例文>

  • 弊社の不手際をお詫びいたします。
    ―We are very sorry for our mistake.
  • 私の不手際についてお詫び申し上げます。
    ―I apologize for my clumsiness.
  • 私の不手際により引き起こされたご不便について、お詫び申し上げます。
    ―I apologize for the inconvenience caused by my mismanagement.

まとめ

「不手際」の意味と、ビジネスシーンでの正しい使い方を詳しくご紹介しました。自分のミスを認め、相手に敬意を示しつつお詫びの気持ちを伝えるときによく使うので、覚えておきたい言葉です。

職場内や取引先との関係を良好に保つためにも、ミスに対して誠実に謝罪し再発防止に努めることを伝えるようにしましょう。


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