2024.03.14

【解説】「ご査収」の意味と使い方|ビジネスシーンや就職・転職使える例文あり

【解説】「ご査収」の意味と使い方|ビジネスシーンや就職・転職使える例文あり

ビジネスメールで書類や資料、請求書などが送付されてきたときに「ご査収ください」と、一言添えてあることがありますよね。「ご査収」とはどういう意味かご存じですか?

この記事では「ご査収」の正しい意味と使い方を解説します。ビジネスシーンで頻出するフレーズを用いた例文もご紹介しているので、正しい意味を理解したうえで自分も使えるようになりましょう。

「ご査収ください」と言われたときの返信方法や「ご査収」の類語表現も要チェックです!

「ご査収」の意味

「ご査収」の「査収(読み方:さしゅう)」は、調べて受け取るという意味です。

書類や資料、金品などを相手に送付するとき「ご確認のうえお受け取りください」という意味を含んで伝えられます。書類や資料などの品物を「送る側」が使う言葉です。

<「ご査収」を分解!>

  • 「ご」...尊敬語の「御」
  • 「査」...(意味)よくみて、明らかにする。しらべる。
  • 「収」....(意味)とりいれる。おさめる。

「ご査収」を一つずつ分解してみると、相手が「調べた」うえで「受け取る」ことをていねいに示す言葉と解釈できます。

ただ自分が送ったものを相手に受け取ってもらうだけではなく、それを確認してもらう必要がある場合によく使われる言葉なので、意味をしっかりと理解しておきましょう。

※参考:weblio辞書(査収)

「ご査収」と「ご検収」「ご確認」「ご査証」の違い

「ご査収」の類語で「ご検収」「ご確認」「ご査証」がありますが、それぞれ意味や使う場面に違いがあります。細かい違いを理解して、正しく使うようにしましょう。

「ご査収」と「ご検収」の違い

「査収」と「検収」はどちらも「調べて受け取る」という意味ですが、「検収」には納められた品物/サービスが発注通りの条件を満たしているかチェックするというニュアンスがあります。

相手の依頼通りになっているか確認してほしいという意味は「ご査収」にはありません。それぞれの意味や使うシーンの違いを押さえておきましょう。

  • 「ご査収」を使うシーン
    自分が相手に送付した書類や資料などの内容を確認してもらうとき。
    ex)自分が作成した資料をメールに添付し、上司に確認してもらいたいときは「ご査収ください」と依頼するのが適切。
  • 「ご検収」を使うシーン
    相手の発注/依頼をもとに自分が送ったものが正しく納められているかを確認してもらうとき。
    ex)発注内容に基づいて商品を相手に送付し、商品の種類や数量などに間違いがないか確認してもらいたいときは「ご検収ください」と依頼するのが適切。

「ご査収」と「ご確認」の違い

「査収」は「調べる(確認する)」+「受け取る」という意味を持つのに対し、「確認」には「受け取る」という意味は含まれません。

「ご確認」は相手に受け取りの義務はなく、渡したものの中身をチェックしてほしいときに使います。

細かく見ると意味に違いはありますが、目上の人に自分が送ったものを見てほしいときにはどちらでもほぼ同じ意味として使えますよ。

「ご査収」と「ご査証」の違い

「査収」と「査証」は漢字が非常に似ていますが、意味は明確に異なります。

「査証」は海外旅行や出張で入国するときに必要な「ビザ」を指す日本語としても使われています。「ビザ」とは、ある国に入国するにあたって問題がないかの根拠を示すものです。

ビジネスシーンでは、相手に根拠や確認を求めるときに「ご査証ください」「ご査証をお願いいたします」と使います。

相手の間違いを指摘したり、それに対する修正を促したりするときに用いるのが適切です。

ただ自分が送ったものを確認してほしいときに使う「査収」とは意味と使用シーンが異なるため、注意しましょう。

「ご査収」を使ったビジネス頻出フレーズ

「ご査収」は、相手に送ったものを確認してほしいときによく使います。

特に、ビジネスシーンにおいては書類や資料、見積書、請求書などを職場の上司や取引先に送付する機会が多いですよね。

相手に自分が送ったものを確認してほしいときは、以下の表現を使うとていねいに依頼できます。

<ビジネス頻出フレーズ>

  • 「ご査収ください。」
  • 「ご査収願います。」
  • 「ご査収くださいますようお願い申し上げます。」
  • 「ご査収のほどよろしくお願いいたします。」

「ご査収ください」「ご査収願います」は、一般的によく使われる表現です。メールに添付した資料や郵送した書類が何か、確認してほしい対象物をしっかりと相手に示したうえで使いましょう。

取引先やお客様など、より敬意を示して書類や資料などを送りたいときは「ご査収くださいますようお願い申し上げます」「ご査収のほどよろしくお願いいたします」と伝えた方がよりていねいになりますよ。

「ご一読ください」「お目通しください」にも言い換えられる

「ご査収ください」は「ご一読ください」または「お目通しください」とも言い換えられます。

厳密に言うと「ご一読ください」と「お目通しください」には「受け取る」という意味は含まれませんが、自分が送ったものを読んでほしい/見てほしいときに使えるフレーズです。

また「ご一読」と「お目通し」は少しニュアンスに違いがあるので、以下の点も押さえておきましょう。

  • 「ご一読」...「一度/一通り読む」こと
  • 「お目通し」...「最初から最後までしっかり読む」こと

「ご査収ください」の正しい使い方と注意点

自分が送った書類や資料の確認を依頼する際に用いる「ご査収ください」というフレーズの正しい使い方と注意点をご紹介します。

職場の上司や取引先など目上の人に使ってもよい敬語なのかについてもチェックしてみましょう。

「~ください」は命令形|目上の人に使うときは注意

「ご査収ください」は、一般的に目上の人に使える敬語として用いられるフレーズです。

ただし「ご査収ください」の「ください」は命令形にあたるため、相手によっては依頼を強制されているように受け取られてしまう場合もあります。

自分が送ったものを必ずチェックしてほしいけれど、あまり強制感のある印象も持たれたくないという場合には「ご査収くださいますようお願い申し上げます」や「ご査収のほどよろしくお願いいたします」といった表現を使った方がよいでしょう。

「ご査収ください」は文語表現|話し言葉では使えない

「ご査収ください」は、対面でのコミュニケーションでは使いません。

主にビジネスメールで書類や資料を添付したときに「ご査収ください」と文面で書くのが適切です。

添付した資料をよく見て受け取ってほしいということをていねいに伝えられるので、メールやチャットの文章の中で使ってみてくださいね。

「ご査収ください」だけはNG|確認を依頼する対象を明確に

「ご査収ください」という表現が使えるのは、受け取って中身を確認してほしいものがあるときだけです。

主にメールに書類や見積書などを添付して送るときや、必要な資料を郵送したことを伝えるメールを送るときなどに使います。

したがって、何も受け取って確認してほしい対象物がないのに「ご査収ください」と伝えたり、メールの文章の中で何を確認してほしいのかをはっきり伝えなかったりすると相手が混乱する原因になります。

「ご査収ください」を用いる際は、受け取ってほしい対象物を明確に提示するようにしましょう。

ビジネスシーンで使える!「ご査収」を使った例文

「ご査収ください」「ご査収のほどよろしくお願いいたします」といったフレーズは、ビジネスシーンで自分が送ったものを相手に確認してほしいときによく使います。

以下、2つのシーンで「ご査収」を使った例文をご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

確認してほしいファイルをビジネスメールに添付したとき

自分が作成した提案書や報告書などの資料をメールに添付して送るときに「ご査収」を使って「間違いがないか確認したうえでお受け取りください」と伝えられます。

<例文>

1. 「プロジェクトの提案書を添付いたしましたので、ご査収ください。」
2. 「最新の売上報告書をメールに添付いたしました。ご査収のほどよろしくお願いいたします。」
3. 「添付ファイルにて、来期の事業計画をお送りします。ご査収くださいますようお願い申し上げます。」

確認してほしい書類を郵便で郵送したとき

メールに添付した資料だけではなく、郵送したはがきや書類、カタログなども「確認して受け取ってもらう」対象物にあたります。

<例文>

1. 「改定された社内規程を書面でお送りしましたので、ご査収願います。」
2. 「お客様向けのカタログを本日郵送いたしました。ご査収いただければ幸いに存じます。」
3. 「契約更新の書類を郵便にて送らせていただきました。ご査収いただき、必要書類の返送をお願いいたします。」

「ご査収」は履歴書を送付するときにも使える

就職・転職で企業に履歴書を送る際に「送付状(添え状)」を同封すると、よりていねいな印象を与えられます。

送付先の採用担当者に対して書類の確認と受け取りを依頼したいときに使える「ご査収」を用いた例文をご紹介します。

<例文>

1. 「履歴書と職務経歴書を添付しておりますので、ご査収いただけますと幸いです。」
2. 「履歴書と職務経歴書をメールに添付しました。ご査収のほどよろしくお願いいたします。」

【関連】履歴書の送付状の書き方とマナーを解説!【テンプレートあり】

「ご査収ください」と言われたときの返信フレーズ

メールに添付された書類や資料と共に「ご査収ください」と書かれていたら、それに対して何と返信したらよいのか迷いますよね。

ここでは「ご査収ください」と言われたときのシーン別返信フレーズをご紹介します。

自分が確認する対象物に問題があるのか、ないのかによっても返信の仕方が変わるので、チェックしていきましょう。

「受け取りました」とていねいに伝えられる表現

前述のとおり「ご査収ください」には「受け取る」という意味が含まれています。

そのため、送ったメールに返信がないと「ちゃんとメールは届いているかな」「送った資料は問題がなかったかな」と不安な思いをさせてしまうかもしれません。

送られてきたものを確認するのに時間がかかる場合は、まず「受け取りました」ということを相手に伝える必要があります。

  • 「拝受しました」
  • 「拝領しました」
  • 「確かに受け取りました」

上記のような表現を用いて、送られてきたものをしっかりと受け取ったという事実と、内容の確認はいつまでにするという期限をセットで伝えるとよいでしょう。

【関連】「拝受しました」の「拝受」の意味とは?ビジネスで使える例文付きで詳しく解説!

書類を確認して問題なかったことを返信するときの表現

送られてきた書類を確認して、特に問題がなかった場合は以下のように返信するのが適切です。実際のビジネスメールにも活用してみてくださいね。

<例文>

1. 「メールで頂戴した資料を確認しました。特に問題ございませんでしたので、次の手続きを進めていただけますと幸いです。」
2. 「郵送していただいた書類を昨日受け取り、内容を一通り確認しました。追加の質問や懸念は特にありません。引き続きよろしくお願いいたします。」

書類を確認して修正点があったことを返信するときの表現

送られてきた書類にミスが見つかった場合は、修正事項を伝えて送付し直してもらうようにしましょう。

具体的にどう修正したらよいのかも伝えることで、何度もメールのやり取りをせずに済みますよ。

<例文>

1. 「書類を拝見しましたが、いくつか修正が必要な箇所がございました。詳細は添付のドキュメントに記載しておりますので、ご確認いただけますと幸いです。」
2. 「資料を確認させていただきました。内容について、数点確認・修正をお願いしたい点がございます。具体的な内容は別途メールにて送らせていただきます。」

まとめ

「ご査収」の意味とビジネスシーンでよく使うフレーズをご紹介しました。

「ご査収ください」とメールに付け加えることで「添付した書類をよく確認したうえでお受け取りください」ということを簡潔に相手に伝えられます。

「ご査収」の正しい使い方を知って、ビジネスシーンで書類や資料などの確認と受け取りを依頼する際に活用してみてくださいね。

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