2024.03.05

「ご一読ください」とは?ビジネスでの使い方や丁寧な表現、言い換えを解説

「ご一読ください」とは?ビジネスでの使い方や丁寧な表現、言い換えを解説

ビジネスシーンでよく耳にする「ご一読ください」
このフレーズ、あなたは正しく使えていますか?

本記事では、「ご一読ください」の正しい読み方や意味、ビジネスでの使い方、より丁寧な表現を詳しく解説。「ご一読ください」を使った言い回しや、相手に伝えるべきニュアンスのポイントもご紹介します。

自信を持って「ご一読ください」を使いこなしましょう!

「ご一読ください」の読み方・意味

「ご一読ください」の正しい読み方、意味について説明します。

「ご一読ください」の読み方

「ご一読ください」は「ごいちどくください」と読みます。

「ご一読ください」の意味

まず「ご一読ください」を分解して考えてみましょう。

文法的には「一読」が名詞で、「ご~ください」がその名詞を敬う表現です。

次に「一読」の意味を辞書で調べてみます。

■「一読」の意味
一度読むこと。ひととおり読むこと。(参考:デジタル大辞泉

ここまでの内容をまとめると、「一読」は「一度読むこと」を意味し「ご」は敬語の接頭語で、相手に対する敬意を表します。「ください」は、動詞「くださる」の命令形で、相手に何かをしてほしいときに使います。

したがって「ご一読ください」は「一度読んでください」「ひととおり読んでください」という意味で、相手に対して敬意を表しながら、文章や書類などを一度読むように依頼する表現です。

ビジネスで「ご一読ください」を使うタイミングやシチュエーション

「ご一読ください」は、ビジネスシーンで特によく使われる表現です。ビジネスシーンで「ご一読ください」を使うタイミングやシチュエーションを例文と合わせて紹介します。

  • メールや手紙での資料送付時
    例:「添付いたしました報告書をご一読ください。」
  • 会議やプレゼンテーションの前に資料を配布する際
    例:「これからの議論の参考になると思いますので、ご一読ください。」
  • 提案書や見積書をクライアントに提出する際
    例:「詳細は提案書に記載してありますので、ご一読ください。」
  • 契約書や重要な書類を渡す際
    例:「契約内容をご確認いただくため、ご一読ください。」
  • ウェブサイトやブログで読者に情報を提供する際
    例:「最新のアップデートについては、こちらの記事をご一読ください。」

「ご一読」を使った言い回し

「ご一読ください」の他にも「ご一読◯◯」のような言い回しができます。よく使う3つの言い回しを例文付きで紹介。

ご一読いただき

「一度読んでいただき」という意味で、こちらも相手に対して敬意を表しながら、文章や書類などを一度読むように依頼する表現です。この表現は、何かを依頼する文の途中で使われることが多いです。

【例文】

  • 事前にご一読いただき、明日のミーティングでのご意見をお願いいたします。
  • 添付のマニュアルをご一読いただき、操作方法をご確認ください。

ご一読の上

「読んだ上で(何かをする)」という意味で、文章や書類を読んだ後に、何らかの行動を取ることを期待している場合に使います。

【例文】

  • 資料を添付いたしましたので、ご一読の上、ご意見をお聞かせください。
  • ご一読の上、不明点がございましたらご連絡ください。

ご一読のほど

「ご一読のほど」は、「一度読む程度に」という意味で使われる表現です。この表現は、文章や書類などを一度読んでいただくようにお願いする際に使用されます。

「ご一読ください」と同様に、相手に対する敬意を表す言い回しですが、「のほど」を加えることで、より丁寧な印象を与えることができます。

【例文】

  • お手数をおかけいたしますが、ご一読のほど、何卒よろしくお願いいたします。
  • ご多忙中恐れ入りますが、ご一読のほどよろしくお願いいたします。

「ご一読ください」をより丁寧に伝える表現

「ご一読ください」は、目上の人に対しても使用しても問題ありません。例えば、上司や先輩に報告書や提案書を提出する際に「ご一読ください」という表現は適切です。

しかし「~してください」という言い方になるため、目上の人に対してさらに丁寧な表現を使いたい場合は、以下のような言い回しも参考にしてください。

  • ご一読くださいますようお願いいたします
    「くださいます」は「ください」の丁寧な表現で、より敬意を示すことができます。
  • ご一読賜りますようお願い申し上げます
    「賜る」は「いただく」の謙譲語であり、非常に丁寧な言い方です。この表現は、目上の人に対する敬意を強調したい場合に適しています。
  • 何卒ご一読いただけますと幸いです
    「何卒」は「どうぞ」と同じ意味で、強い願いや期待を表し、そして願いをやわらかく伝える「幸いです」という要素から成り立っています。特に、目上の方や公式の場面での使用に適しています。
  • 恐れ入りますが、ご一読いただけますようお願い申し上げます
    「恐れ入りますが」は、相手に対して何かをお願いする際に使う丁寧な表現です。この表現は、謙虚さと敬意を最も強く示しています。

「ご一読ください」のニュアンスを相手に伝えるポイント

「ご一読ください」は、相手に文書や資料を一度読んでほしいという意味で使われる表現ですが、必ずしも「さらっと見てください」という軽い確認に限定されるわけではありません。文脈や状況に応じて、軽い確認からしっかりとした確認まで幅広く使える表現と言えます。

しかし、聞き手(受けて)側の解釈によりしっかり読むべきなのか、目を通す程度にひとおおり読めばいいのかが変わる可能性もあるでしょう。

話者が「ご一読ください」に込めたニュアンスを、正しく伝えるための工夫ポイントを5つ紹介します。

文脈を明確にする

文書やメールを送る際にその文脈を明確に伝えましょう。資料の重要性や緊急性について言及することで、相手にどの程度の注意を払って読んでほしいかを示すことができます。

具体的な説明を加える

「ご一読ください」という表現に加えて、具体的な説明やコメントを付け加えましょう。以下のような具体的な説明を加えることで、相手に対して読むべき内容の重要性や目的を明確に伝え、期待するアクションを促すことができます。

  • 重要なポイントを示す
  • 読むべき理由を説明する
  • アクションを促す(ご意見やご質問があればお知らせくださいなど)
  • 読むべき範囲を指定する
  • 期限を設定する

重要なポイントを強調する

文書やメールで特に重要なポイントがある場合は、それを強調することで、相手に注目してもらうことができます。繰り返しや強調の手法を使って、どこに焦点を当てて読むべきかを明示しましょう。

相手との関係を考慮する

相手との関係性や立場に応じて表現を調整しましょう。目上の人や公式な場面では、より丁寧な表現を使って、詳細な読み込みを求めることが望ましいです。

例えば取引先の場合は、「ご一読いただき、ご意見をお聞かせいただけますと幸いです」や「ご一読のうえ、ご検討いただけますようお願い申し上げます」といった表現が適切です。

一方、親しい人や友人に対しては、もっとカジュアルな言い方をしても良いでしょう。「ちょっと見てみてほしいんだけど、時間あるときに一読してくれる?」など、柔らかい表現が適しているでしょう。

必要に応じてフォローアップする

相手が資料を読んだ後に必要に応じてフォローアップすることで、相手が資料の内容を十分に理解し、適切なアクションを取ることができるようにサポートすることができます。

以下はフォローアップの例です。

  • メールや電話での確認
  • ミーティングでのフォローアップ
  • 追加資料の提供
  • アクションプランの確認
  • フィードバックの収集

自分が読む場合に「ご一読します」とは言わない

「ご一読します」という表現は不自然です。「ご一読」は、他者に対して敬意を示す表現であるため、自分自身の行動を表す際には適切ではありません。

自分が読む場合には、「資料を一読します」や「資料に目を通します」「報告書を熟読します」といった表現を使いましょう。

「拝読」という表現は、目上の人からの手紙や書類、メールなどを読む際に使われる敬語です。

例えば、上司からの報告書や先生からの推薦状、著名な人物からの書簡などを受け取った際に、「拝読いたします」や「拝読させていただきます」という表現を使うことで、相手に対する敬意を示すことができます。

「ご一読ください」と言われた際の返答

「ご一読ください」と言われた際の返答としては、以下のような表現が適当でしょう。

  • 肯定的な返答
    「かしこまりました、一読いたします。」
    「承知しました、早速拝読させていただきます。」
  • 確認を求める返答
    「承知しました。特に注目すべき点はございますか?」
    「拝読いたします。何か重要なポイントがありましたら、お教えいただけますと幸いです。」
  • 期限を設定する返答
    「本日中に一読いたします。」
    「明日までに拝読して、ご報告いたします。」

「ご一読ください」の類語・言い換え表現

ここでは、「ご一読ください」と同じまたは似た意味を持つ類語や言い換え表現を紹介します。

  • ご確認ください
    文書や資料の内容を確認してほしいときに使います。
  • お目通しください
    より丁寧な表現で、文書や資料を一通り目を通してほしいときに使います。
  • ご査収ください
    読み方は「ごさしゅうください」です。
    文書や資料を受け取って確認し、保管してほしいときに使います。特に書類の提出や受領を伴う場合に用いられます。
  • ご覧ください
    文書や資料を見てほしいときに使います。一読することを含みますが、視覚的な確認に重点を置いた表現です。
  • ご高覧ください
    読み方は「ごこうらんください」です。
    「ご一読ください」よりもさらに敬意を表す表現で、特に重要な文書や資料を目上の人に読んでほしいときに使います。

まとめ

  • 「ご一読ください」は「ごいちどくください」と読む
  • 「ご一読ください」は「一度読んでください」「ひととおり読んでください」という意味
  • ビジネスシーンでは、資料送付時、資料配布時などで「ご一読ください」が使われる
  • 「ご一読ください」の他にも「ご一読いただき」などの「ご一読◯◯」のような言い回しができる
  • 「ご一読ください」は、目上の人に対しても使用しても問題ない
  • 「ご一読ください」をより丁寧に伝えたい場合は「ご一読いただけますと幸いです」などと言い換える
  • 「ご一読ください」は、文脈や状況に応じて、軽い確認からしっかりとした確認まで幅広く使える表現
  • 「ご一読ください」のニュアンスを相手に伝えるには、具体的な説明を付け加えたり、どこを重点的に読んで欲しいか情報に強弱をつけるなどの工夫が必要
  • 自分が読む場合に「ご一読します」とは言わない。「一読します」「拝読いたします」などと言う。
  • 「ご一読ください」と言われた際は、「承知しました、早速拝読させていただきます。」「本日中に一読いたします。」などが適切
  • 「ご一読ください」の類語・言い換え表現は「ご確認ください」「お目通しください」などがある

本記事では、「ご一読ください」の読み方、意味、ビジネスでの使用タイミング、さまざまな言い回し、より丁寧な伝え方、ニュアンスの伝え方、類語・言い換え表現について解説しました。

ビジネスシーンでよく使われるため、相手から「ご一読ください」と言われた際の返答も身につけておくとスマートです。

日常のコミュニケーションで「ご一読ください」を使いこなし、スムーズなやり取りを心がけましょう。


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