2024.03.07

「取り急ぎ」の意味や正しい使い方は?おえるべきポイント・言い換え表現も解説

「取り急ぎ」の意味や正しい使い方は?おえるべきポイント・言い換え表現も解説

急ぎの連絡が必要な時、どのようにして相手に丁寧かつ効果的に情報を伝えますか?

この記事では、「取り急ぎ」の正しい読み方からその意味、使うべきタイミングやシチュエーション例、言い回し例や例文を詳しく解説

さらに、「取り急ぎ」を使う際のポイントや類語・言い換え表現も紹介し、コミュニケーションをより円滑にするためのヒントをお伝えします。

この記事を通じて、「取り急ぎ」という表現の使い方をマスターしましょう!

「取り急ぎ」の読み方・意味

「取り急ぎ」の正しい読み方、意味を説明します。

「取り急ぎ」の読み方

「取り急ぎ」は「とりいそぎ」と読みます。

「取り急ぎ」の意味

「取り急ぎ」の意味を辞書で引いてみましょう。

■「取り急ぎ」の意味 (参考:精選版 日本国語大辞典
たいへんに急いでいるさまを表わす語。

「取り急ぎ」は「取り(とりあえず)」「急ぎ(急いで)」の意味を含んでいます。

「取り急ぎ」を使うタイミング・シチュエーション例

「取り急ぎ」を使うタイミングと、具体的なシチュエーションの例を紹介します。

■「取り急ぎ」を使うタイミング・シチュエーションの例

  • 1. 緊急や急ぎの情報伝達が必要なとき
      ・緊急会議のスケジュール変更を伝える
      ・重要なプロジェクトのデッドラインが前倒しされたことを知らせる
  • 2. 一時的な回答を伝えるとき
      ・質問に対してすぐに完全な答えを出せないが、とりあえずの見解を伝える
      ・プロジェクトの進捗について、詳細は後ほどとして現時点での状況を報告する
  • 3. 詳細な情報提供前の予告として
      ・提案書や報告書の送付を予告し、概要を先に伝える
      ・イベントやセミナーの開催通知を先に行い、詳細は追って提供する
  • 4. 時間がない中での優先事項の伝達
      ・短時間の内に、最も重要な情報や指示を先に伝える必要がある場合

「取り急ぎ」は、緊急性や一時的な対応を伝えたいときに使用する表現です。詳細は後ほど伝えるという意味合いで使われます。

「取り急ぎ」を使った言い回し例

「取り急ぎ◯◯」のような、「取り急ぎ」を使った言い回しの例をいくつか紹介します。

  • 1. 取り急ぎ、請求書を送付させていただきます。
      この言い回しは、請求書の送付を先に行い、後ほど詳細な説明やその他の必要なドキュメントを送る場合に使います。
  • 2. 取り急ぎ、確認させていただきます。
      問題が発生した際や質問に対して即答できないときに、調査や確認を行うことを伝える際に使用します。確認後、詳細な回答を提供することを約束する表現です。
  • 3. 取り急ぎ、予定をお伝えします。
      短期間の予定や変更があった場合に、速やかにその情報を伝え、後ほど詳細や確認事項をフォローアップする意図で使用します。
  • 4. 取り急ぎ、先に重要点だけ触れさせていただきます。
      大きなプロジェクトや提案において、全体の詳細を話す前に主要なポイントや結論を伝えたい場合に適しています。これにより、相手の注意を重要な内容に集中させることができます。
  • 5. 取り急ぎ、概要だけご連絡します。
      より複雑な情報や状況について、全体の概要や要点を先に伝え、詳細は後ほど改めて説明する場合に適した表現です。
  • 6. 取り急ぎ、現状を報告いたします。
      状況が急変したときや、進捗があった際に、速やかにその情報を共有したいときに使用します。後で更に詳しい説明やデータを共有することを前提とします。
  • 7. 取り急ぎ、ご報告させていただきます。
      何かを速やかに報告する必要があるときに使用します。この後に、さらに詳しい情報や詳細な説明を提供することが一般的です。
  • 8. 取り急ぎ、結果のみお知らせします。
      何かの結果をすぐに伝えたいが、その背景や詳細な分析は後ほど提供する意向がある場合に使われます。
  • 9. 取り急ぎの返信ですが、…
      迅速な返信が求められている状況で使われ、簡潔な答えを提供した後、後でより詳細な回答や情報を送ることを示唆します。
  • 10. 取り急ぎお礼申し上げます。
      短い時間の中で感謝の意を表現し、後日改めてお礼のメッセージや対応を行う意向を示します。

「取り急ぎ」を使った例文

「取り急ぎ」を使った例文を紹介します。例文を参考に、使い方をマスターしましょう。

■ビジネスメールでの使用例
取り急ぎ、明日の会議中止のお知らせです。詳細は後ほどメールで送ります。

■報告書の提出を予告する場合
取り急ぎ、報告書の完成をお知らせします。詳細な内容と分析は、明日中にお送りする予定です。

■急な変更を伝える際に
取り急ぎ、本日の打ち合わせが急遽キャンセルとなりました。振替の日程については、改めて調整させていただきます。

■緊急の連絡事項を伝える場合
取り急ぎ、工場でのトラブルにより出荷が遅れる可能性があります。詳しい状況と見込みについては、確認次第、すぐにご連絡します。

■プロジェクトの進捗報告において
取り急ぎ、プロジェクトの進捗状況をお知らせします。現在は予定通り進んでいますが、詳しい進捗報告書は来週提出予定です。

■急ぎの連絡が必要な時
取り急ぎ、本日のイベントに関する重要な変更点をお知らせします。開始時間が30分遅れますのでご注意ください。

■情報の一部を先に伝えたい時
取り急ぎ、会議での主要な決定事項を共有します。全体の議事録は、編集後に皆様に配布します。

■状況説明が必要な場合
取り急ぎ、現在のシステム障害についてご報告します。復旧作業にはもう少し時間がかかりそうですが、進捗があり次第、再度お知らせいたします。

■時間がない中での指示
取り急ぎ、締切前の最終確認をお願いします。詳しいフィードバックは、後程メールします。

「取り急ぎ」を使うときのポイント

「取り急ぎ」を使う場合は以下のポイントに配慮しましょう。

急いでいないときに「取り急ぎ」は使わない

急いでいない時や、情報の伝達に特に急ぐ必要がない場合に「取り急ぎ」という言葉を使うのは適切ではありません。

受け手も相手の状況を想像したり、やり取りしている内容に対し緊急性や不安を感じるため、むやみに「取り急ぎ」という言葉を使うのは信頼関係にも差し障ります。

状況に応じて適切な表現を使いましょう。

「取り急ぎ」は口頭のやりとりで使っても問題ない

「取り急ぎ」は手紙やビジネス文書、電子メールなどの文章で使われることが多い表現ですが、口頭のやり取りで使用しても問題ありません。

例えば、急ぎの連絡を伝える際に「取り急ぎお知らせしますが…」というように使うことができます。

文章での使用が一般的であるとはいえ、コミュニケーションの目的や受け手の態度、状況の緊急性などを考慮して適切に使い分けることが重要です。

「取り急ぎ」を使う場合は、簡潔に伝える

「取り急ぎ」を使用する目的は、緊急性のある情報を速やかに伝えることにあります。したがって、伝える内容は緊急性を持つ用件に限定することが重要です。

どこまで伝えて良いのかについては以下のポイントを参考にしてください。

■「取り急ぎ」を使って伝える場合のポイント

  • 1. 緊急性のある内容に絞り、要点のみを伝える
      まず伝えるべきは、相手がすぐに知る必要がある、または直ちに対応が必要な情報です。
      長々とした説明や詳細ではなく、必要最低限の情報に絞り込みます。
  • 2. 不要な情報は省略する
      余計な詳細は避けましょう。「あれもこれも」と情報を盛り込むことはNGです。追加の情報や詳細は、後ほど改めて伝えれば問題ありません。

「取り急ぎ」と伝えた場合は、後で詳細な連絡や情報提供を忘れずに行う

「取り急ぎ」という表現は、その時点で全ての情報が揃っていない、または時間が限られているという状況が多く、その場では必要最低限の情報のみを伝えることになります。

そのため「取り急ぎ」という言葉を使って一時的な情報を提供したり、状況を伝えたりした後は、後日改めてより詳細な情報を伝えたり、フォローアップしたりしましょう

「取り急ぎご連絡まで」と文末に使用するのはNGではないが、やや丁寧さに欠ける

メールなどで連絡する際、文末に「取り急ぎご連絡まで」という表現を使いたくなるかもしれません。文末に「取り急ぎご連絡まで」という表現を使うことは、一般的にNGではありませんが、そこまで丁寧な表現でもないため、使うシチュエーションや相手に配慮が必要です。

上司や重要な取引先などの場合は、「取り急ぎご連絡まで」よりも「取り急ぎメールにて失礼いたします」などとしたほうが丁寧でしょう。

「取り急ぎ」を上司や取引先に使う際は注意する

「取り急ぎ」はビジネスシーンで上司や取引先に対して使うことができます。

しかし「取り急ぎ」という表現が「とりあえず」のように、軽い対応や不完全な情報の提供と捉えられる可能性があります。使用する際はその文脈を明確にし、誤解を避けるように心がけましょう。

また、上司や取引先との関係性によっては、もう少し丁寧な表現を選んだ方が良い場合もあります

相手との関係や、通常のコミュニケーションのトーンを考慮して選びましょう。

お礼や謝罪のタイミングで「取り急ぎ」を使う場合は注意する

お礼や謝罪を伝える際に「取り急ぎ」と前置きすることは、相手に対して急いでいることを示しつつ、それでも感謝の気持ちや謝罪の意を伝えたいという意図を表します。

しかし、「取り急ぎ」をお礼や謝罪の文脈で使用することが失礼かどうかは、その状況や表現の仕方に大きく依存します。

■お礼の場合
例えば、何か助けてもらった直後や、急いでいるなかでもすぐに感謝の意を伝えたい場合に「取り急ぎお礼申し上げます」と使うことは不適切ではありません。
ただし、後日、改めて丁寧なお礼を伝えることが望ましいです。

■謝罪の場合
「取り急ぎお詫び申し上げます」という表現は、緊急性を持って謝罪の意を伝えたい場合に適しています。この場合も、状況が許すならば、後ほど改めて詳細な謝罪をすべきです。

「取り急ぎ」はお礼や謝罪を伝える際にも使うことができます。しかし、相手に「とりあえず感」を感じさせてしまうと、気持ちが伝わらなかったり、誤解を招きかねません。

本来、お礼や謝罪は「とりあえず」するものではありません。このようなシチュエーションで使う場合は、慎重に判断しましょう。

「取り急ぎ」の類語・言い換え表現

ここでは、「取り急ぎ」と同じまたは似た意味を持つ類語や言い換え表現を紹介します。緊急性、暫定性、報告の優先順位など、伝えたい情報の性質に応じて使い分けましょう。

  • 急ぎで / 急ぎのご連絡となりますが / 緊急にご報告申し上げます
    直接的な緊急性を伝える際に使用する。
  • とりあえず / さしあたり / 一先ず(ひとまず)
    今すぐに完全な回答や情報を提供できないが、初期の反応や一部の情報を伝える意向を示す。
  • 速報で
    重要なニュースや情報を即座に伝えたいときに用いる。特に、まだ全ての詳細が明らかでない段階での報告に適している。
  • 暫定的に
    最終的な決定や情報ではないが、現時点での仮の状態や計画を伝える際に使用。
  • 以上、ご報告申し上げます
    報告や連絡の終わりを示す。
  • まずはご報告のみで失礼いたします / 先立ってお知らせします
    複数の情報や対応が予定されている中で、最も重要または緊急の項目を先に伝える意向を示す。
  • 一旦書類のみ送付いたします
    複数の対応や物品の中から、最も緊急性のあるもの(ここでは種類)を先に送ることを伝える。
  • 略儀ではございますがメールにてお礼申し上げます / 略儀ながら書面にてお礼申し上げます
    形式的な礼儀を欠く可能性があるが、感謝の意を速やかに表現する意向を示す。
  • 至急のお知らせとなりますが / 突発的な状況のため、お知らせいたします
    予期せぬ状況や、至急の事態に対する情報提供を伝える際に使用する。

まとめ

  • 「取り急ぎ」は「とりいそぎ」と読む
  • 「取り急ぎ」の意味は、たいへんに急いでいるさまを表わす語
  • 「取り急ぎ」は「取り(とりあえず)」「急ぎ(急いで)」の意味を含む
  • 「取り急ぎ」を使うタイミングには、緊急や急ぎの情報伝達が必要なとき、一時的な回答を伝えるときなどがある
  • 「取り急ぎ」を使った言い回し例は「取り急ぎ、確認させていただきます。」「取り急ぎ、ご報告させていただきます。」
  • 急いでいないときに「取り急ぎ」は使わない
  • 「取り急ぎ」を使う場合は、簡潔に伝える
  • 「取り急ぎ」と伝えた場合は、後で詳細な連絡や情報提供を忘れずに行う
  • 相手や状況(お礼や謝罪など)によっては使い方に注意が必要
  • 「取り急ぎ」の類語・言い換え表現には「急ぎで」「まずは」「略儀ながら」などの表現がある

本記事では、「取り急ぎ」という表現の正しい読み方と意味、適切な使い方から類語や言い換え表現まで、幅広く解説しました。

「取り急ぎ」は、緊急性のある情報を伝えたい時や、速やかな連絡が必要な状況で役立つ表現ですが、その使用には状況や相手を考慮する必要があります。

この記事で紹介した「取り急ぎ」の使い方のポイントや、緊急性を伝えつつも礼儀を欠かさないための言い回し例を参考に、ビジネスコミュニケーションや日常会話でのコミュニケーション力を高めましょう。

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