2024.03.13

「放念」とは?「ご放念ください」の意味やビジネスでの使い方・言い換え表現を解説

「放念」とは?「ご放念ください」の意味やビジネスでの使い方・言い換え表現を解説

あなたは「ご放念ください」という表現を使いこなせていますか?

この記事では「ご放念ください」の読み方や意味、適切な使用タイミングや例文を解説。さらに、注意点や、言い換え表現、「ご放念ください」と言われた際の適切な返信方法についても紹介します。

この記事を通じて、使い方をマスターしましょう!

「ご放念ください」の読み方・意味

「ご放念ください」の正しい読み方、意味を説明します。

「ご放念ください」の読み方

「ご放念ください」は「ごほうねんください」と読みます。

「放念(ほうねん)」とは?

ご放念くださいは「放念」に尊敬語の「ご~ください」をつけた敬語です。
まずは「放念」の意味を辞書で引いてみましょう。

「放念(ほうねん)」の意味 (参考:デジタル大辞泉

  • 気にかけないこと。心配しないこと。放心。

「ご放念ください」の意味

「ご放念ください」とは、何かを心配したり懸念したりすることをやめて、気にしないようにという意味です。

「ご放念ください」と伝える際は、相手に対して「それについては心配しないでください」「その件は気にしないでおいてください」と安心させるニュアンスが込められています。

「ご放念ください」は口頭ではなくメールなどで使われることが多い表現

「ご放念ください」は日常会話ではあまり使われません。
言い回しが比較的硬いため、対面での会話よりも特に書面やメールでのやり取りにおいて用いられることが多い表現です。

「ご放念ください」を使う相手

前述した通り「ご放念ください」は「放念」に尊敬語の「ご~ください」をつけた敬語です。そのため、目上の方や取引先などに対して使用して問題ありません。

しかし、一般的に社内の関係者には使用しません。

ビジネスシーンで「ご放念ください」を使う際は、社外の人(顧客や取引先など)に使い、社内では別の表現に言い換えるようにしましょう。

「ご放念ください」の言い換え表現については後のセクションで触れています。

「ご放念ください」を使うタイミングと例文

「ご放念ください」を使うタイミングを紹介します。

■「ご放念ください」を使うタイミング例

  • 誤った内容のメールを送信してしまい、忘れてほしいとき
  • 状況が変わり、不要になったとき
  • 相手を気遣うとき
  • 相手に断りを入れるとき
  • 相手にお願いごとをするとき

以下で例文と併せて解説していきます。

誤った内容のメールを送信してしまい、忘れてほしいとき

「ご放念いただけますと幸いです」という表現を使うことで、受取人にその間違った情報を気にしないように促し、間違った情報に基づいて行動を取らないようにお願いしています。

また、この表現には誤った情報に対する責任を認識しているという姿勢も含まれており、相手への敬意と謝罪の気持ちも示しています。

■例文
本日お送りしたメールですが、内容に誤りがあることが判明いたしました。特に△△についての記載が正確ではございませんでした。この度は混乱を招く形となり、誠に申し訳ございません。該当する内容につきましては、ご放念いただけますと幸いです。後ほど、改めてご連絡いたします。

状況が変わり、不要になったとき

「ご放念いただけますと幸いです」と表現することで、相手に対してその要求や準備を中止してもらうことを丁寧にお願いしています。

相手に余計な手間を取らせずに済むように配慮していると同時に、事情の変化に伴う新たな状況を伝え、相手の理解と協力を求めています。

■例文
先週依頼させていただいた資料の件ですが、プロジェクトの方向性が変わったため不要となりました。お手数をおかけして申し訳ございませんが、資料の準備につきましてはご放念いただけますと幸いです。ご協力に深く感謝いたします。

相手を気遣うとき

「ご放念ください」というフレーズを使うことで、相手に対してこれ以上心配する必要がないこと、またその件についてはもう気にしないで欲しいという意向を丁寧に表現しています。

これは、相手の負担や心配を和らげるための表現であり、同時に今後も良好な関係を維持していきたいという意志を示しています。

■例文
昨日の一件ですが、問題なく収束いたしましたのでどうぞご放念ください。

相手に断りを入れるとき

「ご放念ください」というフレーズを使うことで、断りの意思を伝えつつも、相手に対する敬意と感謝の気持ちを示すために適しています。また、今後も良好な関係を維持したいという願いを強調しています。

■例文
貴社との長いお付き合いに心から感謝しております。当社では、社内方針により環境保全への取り組みを強化しております。このような背景から、来年以降のお歳暮はご放念くださいますようお願い申し上げます。これまでいただきましたご厚情に対し、深く感謝しておりますとともに、今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。

相手にお願いごとをするとき

相手にお願い事をする際に「ご放念ください」を使うことは、一見すると矛盾しているように思えますが、特定の文脈では適切に用いることができます。

「ご放念ください」は、相手に対する配慮や敬意を示すとともに、その要求やお願いが相手に過度の負担を強いるものではないことを明示するために役立ちます。ニュアンスとしては「もし難しい場合は気にせずに断ってください」という意味合いになります。

■例文
来週の打ち合わせにご参加いただけると幸いですが、ご多忙の場合はご放念ください。

「ご放念ください」を使うときの注意点

「ご放念ください」を使う場合は以下のポイントに注意しましょう。

謝罪時には使わない

「ご放念ください」という表現は謝罪の文脈には適しません。謝罪する際には、自分の行動が相手に与えた影響や不便を認識し、そのことについて真摯にお詫びすることが重要です。

「ご放念ください」を謝罪の文脈で使うと「ミスを忘れてください」という意味になり、自分の過ちやその結果を軽視しているかのように受け取られる可能性があります。

自分の行為の場合は「失念」を使う

「ご放念ください」は、相手に対して何かを気にしないようお願いする際や、相手の不要な心配を和らげたいときに用いる表現であり、自己の行為やミスに対して使うものではありません。

自分が何かを忘れたり、ミスを犯したりした場合には「失念しておりました」など「失念」という言葉を使います。

「ご放念ください」の類語・言い換え表現

ここでは「ご放念ください」と同じまたは似た意味を持つ類語や、言い換え表現を紹介します。

■「ご放念ください」の類語・言い換え表現

  • 気になさらないでください
  • 心配無用です
  • お構いなく
  • ご放心ください
  • ご休心ください
  • お忘れください
  • お見捨て置きください

文脈や伝えたいニュアンスに併せて言葉を選ぶようにしましょう。

「ご放念ください」に対する返信

「ご放念ください」という表現に対する返信を行う際のポイントは、相手からの配慮や心遣いに対して感謝を示し、同時にその件に関して理解していることを伝えることです。

返信する際には以下のポイントを意識すると良いでしょう。

■「ご放念ください」に対し返信する場合のポイント

  1. 1. 理解していることを示す
      まずは相手の意図や提案を理解し、それに対して問題がないことを明確に伝えます。
  2. 2. 感謝の表現を含める
      相手があなたの立場や感情を考慮してくれたことに対して、感謝の気持ちを伝えましょう。

取引先などから「ご放念ください」と言われた場合は、あまり難しく考えずに「かしこまりました」「承知しました」で問題ありません。

「ご配慮いただきありがとうございます」「お気になさらないでください」など、相手の配慮に対する感謝の言葉を添えても良いでしょう。

まとめ

  • 「ご放念ください」は「ごほうねんください」と読む
  • 「放念(ほうねん)」の意味は、気にかけないこと。心配しないこと。放心。
  • 「ご放念ください」とは、何かを心配したり懸念したりすることをやめて、気にしないようにという意味
  • 「ご放念ください」は口頭ではなくメールなどで使われることが多い表現
  • 「ご放念ください」は目上の方や取引先などに対して使えるが、一般的に社内の関係者には使用しない
  • 「ご放念ください」を使うタイミングには、誤った内容のメールを送信してしまい忘れてほしいときや状況が変わり、不要になったときなどがある
  • 「ご放念ください」は謝罪時には使わない
  • 自分の行為の場合は「失念」を使う
  • 「ご放念ください」の言い換え表現には「気になさらないでください」「ご放心ください」などがある

本記事を通じて「ご放念ください」の読み方、意味、そして適切な使い方について取り上げました。

「ご放念ください」はビジネスシーンで頻繁に使うフレーズではありませんが、いざという時に覚えておくと便利な表現です。

この記事で紹介したポイントや例文を活用し、コミュニケーションの質を高めていきましょう。

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