MAGIC OF LiFE インタビュー - 激的アルバイトーーク!
日本最大級のアルバイト求人情報サイト「バイトル」とSkream!による「激的アルバイトーーク!」。今回のゲストは、10月10日にニュー・アルバム『FOR YOU』のリリースが決定している4人組、MAGIC OF LiFEだ。結成から15年。今に至るなかで彼らがどんなアルバイト経験をし、それが、彼らの紡ぐ音楽や、その歌に映る哲学、バンドの姿勢にどんな影響があったのかなどを語ってもらった。また今回は、普段はできないような非日常的な体験ができる企画「ドリームバイト」で選ばれた関田彩さんも、Skream!編集部員としてインタビューを敢行。4人の人柄を引き出してもらった。

Profile
メンバー:高津戸 信幸(Vo/Gt) 山下 拓実(Gt) 渡辺 雄司(Ba) 岡田 翔太朗(Dr)
夢を目指すなかでのバイトでも、自分が心弾んでやっていることに無駄なことはない(高津戸)

-みなさんは、これまでにどんなアルバイトを経験してきましたか?
高津戸僕は、高校生のときに地元の宇都宮のライヴハウス、HELLO DOLLYでバイトをしたり、夜のスタジオ番をしたり。あとは、ファミレスでもやりましたね。
山下ファミレスは1日で辞めたんじゃなかったっけ?
高津戸1日で辞めました。
渡辺はははは(笑)。
高津戸続かなくて。あとはロッテリア。高1のときに、駅にあるロッテリアで働くぞって仲間4人で面接に行って、4人とも受かったんです。だからすごく楽しくて。他の学校の女の子とかもいたんですよ。そこでの青春活劇というかね。
山下活劇!
高津戸東京に来てからは、バンドをやっている先輩のバーで働かせてもらったりもしましたね。
-他のみなさんはどうですか?
山下僕は、東京に来て初めてやったバイトが焼き鳥屋ですね。そのあとはパソコン関係の仕事です。メールを打つ仕事をしていましたね。あとは、さっき出た先輩のバーでも働いてました。アコースティック・ライヴができるバーなんです。

渡辺俺はまず、高校生のときにコンビニでバイトをしましたね。あとはライヴハウスでも働いたり、また別のコンビニでも働いたりして。荷物の積み込みの仕事とかもやりましたね。
-コンビニは働きやすさがあるんですかね。
渡辺そうですね。そのときは髪色とかも自由やったから。
高津戸でもコンビニって仕事が多くて大変じゃない?
渡辺楽しかったよ。ミニストップで深夜のバイトをやっていたんだけど、ソフトクリームとか食べれるんです。
山下それダメなやつじゃないの?
渡辺いやいやいや、ソフトクリームの機械を、夜中、毎日洗浄するんですけど、その前に中身を全部出して、洗浄したあとにも、1回出すんですよ。それを食べるのが一番楽しかった。おいしい楽しい。
高津戸曲のタイトルみたいじゃない。
-岡田さんはどうですか?
岡田僕は、最初にやったバイトがマクドナルドですね。高校生のときで、夏休みの間とかの3ヶ月くらいだったんですけど。その1~2年後に専門学校に通いながら、薬局でバイトを始めて。薬局で働きつつ、すき家でもバイトしてましたね。そのあとは、バンド仲間の紹介でホテルの皿洗いをしたり、知り合いのツテでドイツ雑貨を輸入して販売しているところでバイトしたりしました。
-バンドマンのツテは、やっぱりありがたかいものですか?
岡田ありがたいですね。バンドの活動をわかってくれているところもあるので、話が早いというか。融通もわりと利いて。
高津戸そういうところじゃないと、なかなかできないよね。
-高津戸さんが高校時代にしていたライヴハウスでのバイトは、音楽に関わる仕事をしたくてしていたんですか?
高津戸高校2年生のときに、今のMAGIC OF LiFEに改名する前の、DIRTY OLD MENを地元の仲間と結成して。練習で入っていたスタジオが、そのライヴハウスが経営しているところだったんです。そこで練習をしたり、ライヴをしたりするうちに、店長さんが「うちで働けよ」って言ってくれて。お金もなかったし、バイトもなかなか続かなかったので、そのライヴハウスで働くことになったんです。バンド活動も知ってくれているし、俺の人柄も知ってくれているから、居心地もよかったし、ある程度、時間などのわがままも聞いてくれたので楽しかったですね。
-ライヴハウスではどんな仕事をするんですか?
高津戸じゃあ、ライヴハウスの主な仕事を言ってみて?
渡辺チケットのもぎりとか、チラシの折り込みとか。
山下ステージ周りのこともじゃない?
高津戸僕はPAもやらせてもらいましたね。
渡辺照明とかもね。あとドリンクを作ったり。

高津戸あとは壁のペンキ塗りをさせられました。
渡辺それはライヴハウスの仕事っていうよりペンキ屋さんやね(笑)。
高津戸「なんか気分がノらねぇから、壁塗るぞ」って言われて、夏休みにペンキのシンナーの匂いとか熱気にクラクラしながら、壁を真っ黒に塗ったんです。HELLO DOLLYの壁は今も僕が塗ったそのときのままですね。
-店長さんによほど気に入られていたんですね。
高津戸すごくかわいがってくれて。バンド自体も気に入ってくれていたので、曲の相談をしたりとか。そのライヴハウスで、アンダーグラウンドなバンドや音楽、世の中に出ていなくてもかっこいいバンドがたくさんいることや、こういう海外のアーティストがいるんだとかを教えてもらえて。HELLO DOLLYで聴いた音楽が、未だにMAGIC OF LiFEの曲に還元されています。バイトで学んだことが今も生かされているし、そこのライヴハウスで働いたことで、僕の人生は狂ったと思いますね。
渡辺言い方が(笑)。
高津戸アンダーグラウンドな方にのめり込んだというかね。でも魅了もされて、今の人生を歩めているのかなって思います。
-なんで、その店長さんに目をかけてもらえたんでしょう? ご自分では何が大きかったと思いますか?
高津戸まぁ、才能があったからですかね。
山下うぜぇー。
高津戸嘘です(笑)。なんですかね? 高校2年生のときからオリジナル楽曲を作っていて、頑張っていたっていうのもあったと思いますね。なかなか地元でそういう高校生バンドはいなかったので。「頑張っているなら、うちで働きながら勉強しろや」みたいな感じで手を差し伸べてくれたんだと思いますね。
-充実した時間ですね。
高津戸青春が全部そこに詰まってますね。恋愛とかそういう甘いものじゃないですけど、ライヴハウスの埃臭さとか、ちょっと悪い奴らがいてとか……でも、そういうのって青年は憧れるじゃないですか。そういうところで目を輝かせながら、胸踊らせていた、青春でしたね。ライヴハウスっていう場所が。
-山下さんは、アルバイトで印象的だったことってありますか?
山下マジでないんですよねぇ。
高津戸今日なんで来たん?
岡田はははは(笑)。
山下黙々とやるような仕事をずっとやっていたんですよね。メールを打ったりするのもそうだし。だから、あまり誰かとコミュニケーションを取るっていうのもなかったかもしれない。バーくらいかな、接客とかをしたのは。あとお酒のことは全然わからなかったけど、そのバーでちょっとだけ覚えましたね。たまにお酒についてマニアックな人も来るんですよ。ウイスキーの銘柄とかは、その店で覚えましたね。
-バーでは、アコースティック・ライヴもしていたんですよね。そういう弾き語りのブッキングの仕事とかはしてなかったんですか?
山下やってみればって言われたんですけど、そんな荷が重いことはできないって言って(笑)。
高津戸はははは(笑)。
山下だって出演が決まらなかったりしたら、俺の責任じゃないですか。さすがに荷が重すぎて……。
-はっきりしてる(笑)。渡辺さんもライヴハウスでバイトをしていたということですが、それはどんな経験になっていますか?
渡辺今好きな音楽も、全部そのライヴハウスで出会った音楽とかから好きになったものですね。あとは、基本的には照明の仕事をやっていたんですけど、ずっと同じ場所で音を聴いていたので、音のことについてもわかるようにはなりました。もっとこうしたらいいのにっていうのも、わかるようになったというか。
-そのライヴハウスではどんなジャンルのバンドが多かったんですか?
渡辺ハードコアやメロコアとかですね。あとは地元の高校生や大学生のイベントとかが多かったです。そこでのバイトを通じて今も繋がっている人が多いですね。
-岡田さんは何かバイトで印象的だったことはありますか?
岡田僕はほとんどのバイト先が、従業員数が多い大きな企業だったんですけど、ドイツ雑貨を扱っていたところは、社長がバンドマンで小さな規模でやっていたので、働いたのは短い間でしたけど、印象的でしたね。滑らないハンガーとか湯たんぽが、取引を一番していた大きなアイテムなんですけど、そういうのを袋詰めしたりしていました。楽天とかAmazonにも卸していて、ここには1日1,000本とか、こっちには300本とかを納品していて。

高津戸でも、大きな企業でバイトとかもしてるじゃん。そうなると上司とか店長さんとかから学んだこととか、厳しいところもあるでしょ?
-最初に言っていたマクドナルドなどは、マニュアルとかも細かくあって、きちんとしている印象もありますね。
岡田仕事中はもちろん厳しいんです。「ちゃんと手を洗った? 爪もブラシした?」とか、「消毒もした? じゃあ匂い嗅がせて」とか(笑)。それくらい厳しいんですけど、その反面、僕のいた店舗では年に1回バイト全員で旅行するというのもあったんです。僕はそのときタイミング悪く行けなかったんですけど、すごい楽しそうにやってましたね。
高津戸僕も高校1年生でロッテリアでバイトしたときは、それが初めてのバイトだったから、大人の方に教わるし、怒られるし、指導されることが学校以外で初めてのことで。そうやっていろんなことを教わって、大人になっていくんだなっていう感覚があったのもバイトで学んだことのひとつですね。
山下俺は、できればバイトしたくないなーってずっと思ってましたけどね。
高津戸もう喋らないで(笑)。
山下っていうのは、実家が寿司屋だったんですよ。だから、小学生のうちから手伝いをしていたんです。小学生のときは、時給400円くらいだったかな。
高津戸ちゃんと時給で貰っていたんだ。いいね。
-働いて何か身についたことはなかったですか?
山下人とコミュニケーションをとることは、そこで学びましたね。地元の小さな店なので、酔っ払ったおじさんとかがすごい絡んでくるんですよ(笑)。苦手だなって思っても、お客さんだからちゃんとしなきゃいけないじゃないですか。不機嫌な顔すると親にも怒られてましたしね。
高津戸そのときのバイト代は何に使ってたの?
山下釣りが好きだったから、釣りの道具とかかな。

高津戸働いたお金で自分の好きなものが買えるっていう経験ができるのもバイトだよね。それは何にも変えられない喜びでもあるし。
山下もう締めようとしてる?
高津戸してないよ(笑)。
-それでは(笑)。バンド活動や夢を追い掛けながらバイトをしている人へ、みなさんからメッセージやアドバイスがあればお願いします。
高津戸今って、バイトをするのは当たり前という感じになっているんじゃないかな。どうせやるなら、楽しくやった方がいいと僕は思う。あとはバイトで初めて学ぶことや、吸収できることが多いんで、その経験は一生の宝になりますね。未だにバイトでの経験は忘れないし、そこで体験したものが積み重なっているので。夢を目指すなかでのバイトでも、例えば僕は音楽をやりたいからライヴハウスで働くっていうの以外の、飲食店のバイトでも、何かバンドに返ってきていると思うんです。自分が心弾んでやっていることに無駄なことはないと思うので。バイトをする時間はかけがえのないものじゃないですかね。
渡辺たしかに、今の自分があるのは、やってきたバイトがあるからです。今後の自分を作るために必要なことだと思うので、頑張ってほしいですね。
岡田僕の家も、母ちゃんがお好み焼き屋をやっていたんですけど、母ちゃんが結構バイトの男の子とかに厳しいんですよ(笑)。ふてくされてレジ打ってる子とかに、「あんたなんなの! やりたくないなら辞めなさいよ」って言っていたんですよね。僕はそれ、意外といいことだなと思っていて。生活の中でアルバイトがどれだけのウエイトを占めるかわからないですけど、その仕事を選んだ以上は一生懸命やるべきだし、楽しんでやった方がいいと思っているから。
高津戸そういう人の方が素敵だよね。輝いてる。
岡田楽しんでアルバイトをやっていけば、それ以外の自分の生活も豊かなものになると思うんですよね。
学生時代にちゃんと自分に厳しくすることも大事(山下)

-ではここで、ドリームバイトの関田さんにバトンタッチします。
関田改めまして、関田と申します。よろしくお願いします。
一同よろしくお願いします!
関田まず最初の質問です。長い間バンド活動をしてきて、その中で一番つらかったことと、嬉しかったことはなんですか?
高津戸つらかったのは、ひとつ選ぶとしたら、東日本大震災が起きたときにオリジナル・メンバーふたりが抜けたことですね。そのときに拓実君が残ってくれて。僕はオリジナルのふたりが抜けたので、もうバンドをやめようと思っていたんです。でも、彼がまだやれるって僕の背中を押してくれたんですよね。こう見えてすごく頼り甲斐があるんですよ。こいつのおかげで、バンドを頑張ってみるかってなって。そのときは栃木にいたので、被災地で、メンバーはバンドよりも大切なものができちゃったんです。不仲になってやめるとかではなかったので止められなかったんですよね。それで、栃木から湘南新宿ラインに乗って2時間かけて東京に来てメンバーを探すという作業を、どれくらいやったかな?
山下2ヶ月くらいじゃない? あれは地獄だったね。
高津戸本当につらくて。若かったしね。新しいメンバーに出会うためにバンドの飲み会とかに行って。でもメンバーはなかなか決まらなかったから、帰りの駅で、ふたりで「酒飲むか」って何も喋らずに飲んでね。

山下駅の売店でレモン酎ハイ買ってね。
高津戸もうね、ぜんっぜん味しないんですよ。
山下あれは青春だね。
高津戸まったく味のしないレモン酎ハイ飲みながら、ボロボロになって栃木に帰るっていうのを2ヶ月間やって。それでこのふたりが(渡辺、岡田)サポートで入ってくれて、なんとかアルバムだけは作ろうという──当時メジャー・デビューしていて、アルバムを作ることが決まっていたんですけど、そこにサポートで入ってくれたんです。でもスタジオに入るたびに心情が変わったのか、正式に加入してくれることになって。この4人が揃ったときが一番嬉しかったです。
山下僕もつらかったことといえばそれですね。嬉しかったことは、去年病気をして、そのあとの復活のライヴ(2017年9月24日に渋谷CLUB QUATTROで開催した「MAGIC OF LiFE ワンマンツアー2017 『Niemeyer』」)です。またステージに立てたことはすごく嬉しかったな。
渡辺嬉しかったのは、このバンドでのことじゃないけど、初めて全国でCDをリリースできたときが嬉しかったですね。
高津戸あの感覚はヤバいよね。
渡辺ずっと憧れで。中学を出て、音楽やるために上京して、それが叶ったときが一番嬉しかったな。自分たちのCDが店に置いてあるのが、現実味がないんですけどね。なんで置いてあんねんこれっていう(笑)。
山下俺10枚くらい自腹で買ったことあるな。
渡辺つらかったのは、なんだろうな。
高津戸バンドでいろんな経験してるんじゃないの。脱退とか、解散とか。
渡辺それはそんなつらくないかなぁ。結局、また新しいバンドができたり、そこからもっと広がるからね。でも、バンドを脱退したときにネットとかでものすごい叩かれたのはつらかったかも。もちろん話し合って円満にっていう感じだったんですけど、どうしても周りからは違うように見られちゃうというか。叩かれたときは痩せました。メンタル弱めなので。
岡田今、話を聞きながらつらかったことを考えていたんですけど、あまりないっていうか。つらいことが起きたとしても、結果的に良かったねで終わることが多かった気がして、思い浮かばないんですよね。何か挙げるとしたら、アルバイトをしながらバンドをやってる時期かな。バンドの駆け出しのころって、スタジオ代やグッズを作るお金から、ツアーの車の維持費とかも全部自分たちで捻出していて。そうなってくると、お金がないしバイトをしなきゃいけない。でもそうすると寝る時間もないくらいやることが多くて。その時期はつらかったかなと思います。まぁ、でもそれも今に繋がっていることなので、結局は良かったねで終わるんですけどね(笑)。
高津戸見た目どおり楽観的なんですよ。

関田素敵だと思います。
岡田良かったことは、実は今日もそうだったんですけど、作品のマスタリングをしているときですね。最終工程であるマスタリングで、できあがった音源を通しで聴いて、ひとつの到達地点みたいなところに立ったときに、すごい達成感があって、幸せだなって思います。
高津戸翔太朗さんは感受性が豊かで、そのマスタリング音源を聴きながら自分たちの曲で泣いたりするんですよ。
岡田2012年のアルバム『doors』のときかな。加入して初めて作ったアルバムですね。他の人が叩いている曲も数曲あるんですけど(笑)。
高津戸それくらいの感動があるんですよね、音楽って。
関田では、つらかったことに対しては、みなさんどうやって乗り越えてきたんでしょう?
山下人に助けられてきた感じかな。
渡辺まぁ、このバンドは俺らが助けた感じやからな。
岡田はははは(笑)。
高津戸結局は自分を含め、周りの支えてくれる仲間とかを信じることですよね。このバンドもまず拓実君が信じてくれたし。新しいアルバム『FOR YOU』の曲にもあるんですけど、自分を信じないことが一番つらいことだと思うんです。信じてくれる人がいるなら、自分が一番強くなくちゃいけないのかなって。そうやって思っていたら、拓実君が言ったように、周りの方々が助けてくれるから。自分が誰よりも動いていくことで、いい気が巡り巡って動いてきて、点と点が線になる感覚はあります。
山下僕が乗り越えられたのは諦めが悪かったからだと思います。諦めが悪く、逃げずにずっとそれを追っていたら、ここにいました。ひとつのことを追い求める人って、人的な魅力が出るのかなと思っていて。そこに力を貸してくれる人たちがいるんじゃないかと。だから、諦めなかったことが一番デカいかな。
渡辺俺はなんやろな……。
岡田雄司があの当時しきりに言ってたのは、もっと自分磨きをして乗り越えようっていうのだったと思う。今はなんか言ってる奴らが、1年後とかに僕の姿を見たときに、あいつよくやってるなって思ってもらえるようにって。
渡辺あぁ、何クソ精神はすごかったね。
岡田僕はシンプルな自問自答をすることで乗り越えていたかなと思いますね。例えば、やりたくないことがあったとして、でもこれをやらないと自分がやりたいことにたどりつけないんだって思ったら、やるしかないなっていうか。

関田ありがとうございます。次の質問です。自分たちの曲で好きな曲をそれぞれ教えてください。
高津戸10月10日にニュー・アルバム『FOR YOU』が出るんですけど、その中の曲で、「朝焼けとからっぽ」という曲があるんです。大切なものはいつも透明なんだっていうフレーズがあって。大切なものって目に見えないじゃないですか。そういうものを自分の中で改めて言葉にして、メロディにして、自分に言い聞かせているところがあって。今近くにいてくれる人がいるのって、当たり前じゃないし、最近舞台にも挑戦させてもらっているんですけど、初めての場所に行くって、すごく孤独なんですよね。怖いし、ひとりぼっちだし、演技もできないしで、つらい思いをしているんですが、でもこうして帰ってくると、僕のことを求めてくれる人がいる。こういうのって、経験しないと忘れてしまいがちなんです。空気と同じようになってきてしまうので。でもそういうものが改めて一番大切なんだって、自分の思いを吐露した楽曲なので、ぜひ聴いていただきたいですね(笑)。
山下僕はいくつかあるんですけど、「箒星の余韻」(2014年リリースのシングル表題曲)ですかね。これは、MAGIC OF LiFEに改名して初めてのシングルで、聴くと、いろんなことが蘇ってきます。で、新しいアルバム『FOR YOU』では、俺も「朝焼けとからっぽ」が好きですね(笑)。
渡辺俺は、アルバム『doors』の「doors」かな。うちら(渡辺、岡田)が入るきっかけになったというか、そのころの曲やから。さっき話していたネットとかで叩かれていたときに、この曲に背中を押されていたかもしれない。あとは、ニュー・アルバム『FOR YOU』では、「魔法にかかる」かな。
岡田僕も、今雄司が言った「魔法にかかる」が好きですね。制作中はずっと「似た者同士」という曲が推しだったんですけど、今日マスタリングが終わって、歌詞カードを見ながら曲を聴いていたら、「魔法にかかる」が改めてすごく良くて。今回のアルバムはすごく現実的な世界を描いていたつもりだったんですけど、この「魔法にかかる」は、タイトルはファンタジーじゃないですか。DIRTY OLD MEN時代に『bud』(2008年リリース)っていうアルバムを出していて、歌詞が結構ファンタジックだったんです。ファンタジーだけど、自分たちの生活の中でのメッセージに置き換えることができる歌詞が多かったんです。「魔法にかかる」も、すごく現実世界にも置き換えられるいい曲なんですよね。
関田アルバムが楽しみです。私はTVアニメ「弱虫ペダル」を観ていて、その主題歌「弱虫な炎」(2014年リリースのシングル表題曲)を手掛けていたことで──当時はDIRTY OLD MENでしたけど、MAGIC OF LiFEが好きになったんですよ。みなさんも、アニメはご覧になるんですか?
高津戸アニメは大好きですよ。関田さんはどんなアニメが好きですか?
関田「弱虫ペダル」も好きですし、あとはエンディング・テーマを担当されていた「ジョーカー・ゲーム」も好きです。「ジョーカー・ゲーム」はMAGIC OF LiFEがエンディング・テーマ「DOUBLE」を担当すると聞いて、それをきっかけに観始めたんですけど、ハマってしまって。もう3周くらい観てます。
岡田すげぇ!
関田エンディング・テーマもすごく良かったですけど、アニメ自体もすごく好きになりました。
高津戸合いますよねぇ。ありがとうございます。僕は(週刊)少年ジャンプっ子なので、「ONE PIECE」や「HUNTER×HUNTER」も大好きなんですが、今は「進撃の巨人」かな。あのアニメの迫力はすごいですよね。cinema staffが大好きになりましたもん(※主題歌を担当)。

山下いやいや「進撃の巨人」きっかけにcinema staffが好きになったみたいになってるけど、もとから好きでしょ。
高津戸もともと好きだけど、大好きになったから。
山下僕はここ1年くらいだと、「ハイキュー!!」が好きですね。アニメはいろいろ観ているんですけど、「ハイキュー!!」は鳥肌立つようなシーンがあるな。
渡辺俺はアニメというよりは漫画の方が好きやから。アニメはちょっと前やけど、深夜にやっていた「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」は観ていたかな。キバオブアキバがオープニング曲をやっているので気になって観て、面白いなって思った。でもやっぱり昔の漫画が好きかな。「ころがし涼太」とか「本気!」とか。「シャコタン☆ブギ」とか──
高津戸全部ヤンキー系だから。まぁ、男の子の憧れだよね。
岡田僕はそんなにアニメを観ないんですけど、エンディング・テーマを担当したこともあって「ジョーカー・ゲーム」は全部観たんです。すごく良かったですね。アニメの中でいろんな国に行くんですけど、その国の背景も描かれていて、旅した気分になれて面白かったです。
関田ありがとうございます。次の質問です。みなさんはライヴ前に緊張しますか? またその緊張はどうやってほぐしていますか?
高津戸ルーティーンみたいのがあって、それをやっていると気分がほぐれてくる感じですね。ストレッチをしたり、スタジオで録音したものを聴いたりしながら、復習やイメージトレーニングをしたりとかして、気分を高めたり、集中してますね、僕は。
山下最近は特にしないですね。眠くなったときが自分ではいいなと思っていて。スイッチをパッと切り替えるときに、起きているといきすぎちゃって、いろいろ空回りしちゃうから。眠いところとからパッと切り替えたときが、ちょうどいいところにいる感じなんです。ちょっと眠いくらいがちょうどいいんですよね。
渡辺俺は逆に、毎回ちょっと緊張してるくらいでないとライヴしてる感じがないので、特にほぐしたりせずにライヴに臨んでいますね。
高津戸ウキウキしてますよ。彼はライヴ大好き人間だから。
渡辺一発目の音を出した瞬間に、全部が解き放たれる的なね(笑)。

高津戸ダサっ!
岡田僕も緊張はするんですけど、緊張していることを自覚するのが大事かな。僕もさっきの1音目じゃないですけど、「あそこ(ドラムセット)に座ってちゃんとやればできる」っていうふうに、道順を考えていけば大丈夫です。
渡辺で、ドラムの前に座ったら解き放たれると。
関田わかりました(笑)。では最後の質問です。私は今学生なのですが、みなさんが、学生時代にこれをやっておけば良かったなということがあればぜひ教えてほしいです。
山下パリピした方がいいよね(笑)。友達からの誘いはできるだけ行った方が良かったなっていうのは今思うとあるかな。あとは勉強。ないものねだりなんですよね。遊びすぎて自由になりすぎてたから、ちゃんと自分に厳しくしておけば良かったなと思います。親の言うこと聞いておけば良かったなって。
渡辺たしかに勉強は大事。中学のときに音楽を始めたんだけど、もっとそのときに好きなことを突き詰めれば良かったなっていうのもあるかな。そしたら今もっと、できとったやろうなって思いますね。
岡田僕も勉強が一番ですけど、もっと早いうちから語学をやっておいたら良かったなと思いますね。あとは最新のものを使っていくことかな。パソコンが出始めたころだったら、すぐに買ってそれで音楽制作をするとか。それを早い段階でやっておけば良かったなって今は思いますね。
高津戸あとは学生時代って、本当に忘れられないような一瞬一瞬があるんですよね。バンドの仲間と河川敷に寝っ転がりながら星を見たりとか、「今のその感じであの子に告れよ」って言ったりとか。あのバカみたいな時間って、一生忘れないものだと思うんです。あの気持ちがあるから、童心でいられるので。そういうバカみたいなことを若いうちにいっぱいやった方が、いい大人になるのかなって思いますね。僕はいい大人になれているかわからないですけど。
関田なるほど……! 質問は以上です。今日はいろいろなお話をどうもありがとうございました。
インタビュアー:吉羽 さおり Photo by 上溝恭香

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