履歴書には住所や電話番号を記入する欄があり、もちろんそれだけでも企業は応募者と連絡をとることができます。しかし、メールアドレスを記入すれば、企業と応募者の双方に様々なメリットが生じます。

面接など日程調整がスムーズになる

メールアドレスを書いておけば、履歴書送付後に面接などの日程調整が必要な場合、メールでスムーズにやりとりをすることができます。もし、電話番号しかわからないと、採用担当者も応募者もそれぞれ時間の合間をぬって電話をしなければいけません。
タイミングが悪く電話に出られなかったときは、留守番電話にメッセージを残したり電話をかけ直したりと、やりとりがスムーズにいかず、採用担当者に余計な手間をかけさせてしまいます。

書類のやりとりがスムーズにできる

企業から送付される選考に関係する資料や応募書類も、メールアドレスがあれば添付ファイルで受け取ったり送ったりすることができます。書類をいちいち郵送しなくてすむので、時間や費用もかかりません。

大切な情報が残る

メールは、削除しない限りやりとりが文面として残ります。面接の日時や必要書類といった大切な情報は、電話で聞き漏らしたりメモを取り忘れたりすると大変です。
メールなら、時間が経ってからでも内容を確認できるので、勘違いや忘れるといった心配もありません。

履歴書ではどのようなメールアドレスを使うべきなのでしょうか。続いては、履歴書に記入するのに適切なメールアドレスについて解説します。

フリーメールの利用も可能

GmailやYahoo!メールといったフリーメールのアドレスを、履歴書に書いても問題はありません。フリーメールは無料で簡単につくることができるので、プライベートのメールとは別に、就職活動専用のメールアドレスを作成してもいいでしょう。

大学生は学校のメールアドレスを利用

大学生の場合は、学校から付与されているメールアドレスを書くのもおすすめです。大学のアドレスは信頼度も高く、ドメインに大学名が入っていると企業側がひと目で学生だと判断することができます。

履歴書に記入するメールアドレスは、読みやすさに配慮することが大切です。ここでは、メールアドレスを書くときに注意すべきポイントを解説します。

読みやすいブロック体で書く

メールアドレスは、1文字でも間違えると正しくメールを届けることができません。履歴書に記入するときはわかりやすいブロック体ではっきりと書き、読みづらい筆記体は使わないようにします。
大文字と小文字の違いにも注意しながら、ていねいに正確に書くことを心がけましょう。

文字や記号はふりがなを振って読み間違いを防止する

文字や記号の中には「0（ゼロ）」と「o（オー）」など、かたちが似ていて間違えやすいものがあります。このような文字がアドレスに入っている場合は、ていねいに記入するだけでなく、小さくふりがなを振って読み間違いを防ぐといいでしょう。
混同しやすい文字や記号には、次のような例があります。

• 「0（ゼロ）」と「o（オー）」
• 「1（イチ）」と「i（小文字のアイ）」と「I（大文字のアイ）」と「l（エル）」
• 「-（ハイフン）」と「_（アンダーバー）」
• 「9（キュウ）」と「q（キュー）」
• 「6（ロク）」と「b（ビー）」
• 「u（ユー）」と「v（ブイ）」

入りきらない場合は改行する

メールアドレスはできるだけ1行で書くのが理想です。しかし、アドレスが長くて1行では書ききれないときは読みやすさを重視し、「＠」の前で改行しましょう。あまりにもアドレスが長くて見にくい場合は、シンプルなアドレスを新たに取得するのもひとつの方法です。

メールアドレスの記入欄がない履歴書ではほかの欄に記入する

履歴書の中には、フォーマットによってはメールアドレスの記入欄がない物もあります。専用の記入欄がない履歴書でも、メールアドレスは記入しておくべきです。
履歴書にメールアドレスの記入欄がないときは、現住所記入欄の下にある「連絡先」の欄などに書くといいでしょう。

メールアドレスには、履歴書に記入するには不適切なものがあります。内容によっては採用担当者にマイナスの印象を与えるおそれがあるため、注意が必要です。

携帯のキャリアメールアドレス

携帯のキャリアメールでは、仕様や容量制限により、添付ファイルの確認やファイルのダウンロードができない可能性があります。また、設定によってはパソコンのメールの受信を拒否してしまうこともあるため、履歴書に記入するメールアドレスとしては不適切です。

プライベートや趣味が前面に出ているアドレス

好きな芸能人やキャラクターの名前が入ったもの、メッセージ性の強いものなど、プライベートや趣味が前面に出ているメールアドレスを使用するのは避けましょう。ビジネスの場にふさわしくない単語の組み合わせは、カジュアルで幼稚な印象を与えてしまいます。

無意味な英数字を羅列したアドレス

初期設定のメールアドレスにありがちなランダムな英数字の羅列も、履歴書にはふさわしくありません。意味のない文字列は非常に読みづらいうえ、「初期設定のまま放置しているずぼらな人」というイメージを持たれかねません。

現在勤めている会社のアドレス

働きながら転職活動をしている場合、在籍中の会社のメールアドレスは絶対に使ってはいけません。そもそも会社のメールアドレスを私用で使うことは論外です。社会常識を疑われ、即不採用の判断につながってしまう可能性もあります。

面接日時の調整や応募書類のやりとりなど、企業と連絡をスムーズに行うためにも、履歴書へのメールアドレスの記入は必須です。
もし、適切なメールアドレスを持っていない場合は、この機会にフリーメールを使って就職活動専用のアドレスを作るようにしましょう。

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